Docker超入門:Docker特殊ネットワーク「none」の仕組みと使い方

 Dockerには、いくつかのネットワークモードが標準で用意されています。その中でも 「noneネットワーク」 は、ちょっと特殊な存在です。これは「ネットワークなんていらない!」というコンテナを作るときに活躍するネットワークモードなんです。

noneネットワークとは?

  • コンテナをネットワークに接続しない設定。
  • コンテナには ネットワークインターフェースが割り当てられない
  • 完全にホストや他のコンテナから隔離された環境になる。

要するに、ネットワーク通信が一切できないコンテナを作りたいときに使うのが noneネットワーク です。

特徴を整理してみる

特徴説明
nullドライバは存在しない「null」というドライバがあるわけじゃなく、Docker内部で特別に none を設定している。
ネットワークなしコンテナがネットワークに参加しないので、外部や他のコンテナと通信不可
リソース効率ネットワーク処理を行わないため、不要なリソース消費を防げる。
ユースケースバッチ処理、ログ解析、ネットワーク不要なバックグラウンド処理など

使い方

コンテナを none ネットワークに接続するのは簡単です。

docker run --network none <イメージ名>

このコマンドでコンテナを作成すると、ネットワークに一切つながらない状態で起動します。

コマンド解説

コマンド / オプション説明
docker run新しいコンテナを起動するコマンド
--network noneネットワーク接続を無効化するオプション
<イメージ名>使用するDockerイメージの指定(例: ubuntu, busybox など)

例えば Ubuntu のコンテナをネットワークなしで作りたい場合はこう書きます。

docker run --network none -it ubuntu

これでネットワークが完全に遮断された Ubuntu コンテナが起動します。

図で理解しよう

none ネットワークのイメージはこんな感じです。

まとめ

  • noneネットワーク は「完全にネットワークから切り離されたコンテナ」を作るための特別なモード。
  • --network none を指定するだけで簡単に使える。
  • ネットワークが不要なバッチ処理やバックグラウンドタスクに最適。
  • セキュリティ的にも「外部からアクセスできない安全な実行環境」が作れる。

 「とりあえず通信させたくない!」という場面では、この none ネットワークをうまく使うとスッキリ解決できますよ。