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Docker超入門：Docker ComposeでApache Webサーバーを立ち上げる①

Docker ComposeでApache Webサーバーを立ち上げる①

Docker Composeを使って、Apache Webサーバーのコンテナを立ち上げる手順を解説します！
この記事は2部構成でお届けします。

まずは「コンテナの準備とcompose.yamlの作成」から見ていきましょう。

作業環境をクリーンにする

まず、古いコンテナやイメージを整理してクリーンな状態から始めます。

PS C:\Users\joeac> docker system prune -a
WARNING! This will remove:
  - all stopped containers
  - all networks not used by at least one container
  - all images without at least one container associated to them
  - all build cache

Are you sure you want to continue? [y/N] y

　このコマンドを実行すると、停止済みのコンテナや不要なイメージが削除され、以降の操作がスッキリ見やすくなります。

ボリュームも残っているようであれば、ここで削除しておきます。

手順1：作成するコンテナの情報を整理しよう

Docker Composeを使う前に、どんなコンテナを作るか整理します。

Webサーバーには有名な2つの選択肢があります。

ソフトウェア特徴
Apache長年の実績があり、安定性・拡張性が高い。モジュール構成が柔軟。
Nginx軽量・高速でリバースプロキシにも強い。モダンな構成に向く。

今回は、歴史が長く実績のあるApache（httpd） を使います。

ApacheのDockerイメージ

Apacheの公式Dockerイメージは httpd です。
ここがよく間違われるポイントで、nginxは"nginx"ですがApacheは"httpd" なので注意してください。

項目設定値
使用するイメージhttpd:2.4
公開ポート番号80:80

つまり「ホストのポート80をコンテナのポート80に接続」します。
ブラウザで「http://localhost」にアクセスすれば、Apacheのトップページが表示されるようにします。

手順2：作業ディレクトリとcompose.yamlの作成

ディレクトリを作成する

　Docker Composeでは、デフォルトでカレントディレクトリにある compose.yaml ファイルを読み込みます。
そのため、作業用のフォルダを作ってそこにYAMLを置くのが基本です。

以下のコマンドを実行します。

cd desktop/docker
mkdir apache
cd apache

実行結果

PS C:\Users\joeac> cd desktop/docker
PS C:\Users\joeac\Desktop\docker> mkdir apache

    Directory: C:\Users\joeac\Desktop\docker

Mode                 LastWriteTime         Length Name
----                 -------------         ------ ----
d----          2025/10/05     2:21                apache

PS C:\Users\joeac\Desktop\docker> cd apache
PS C:\Users\joeac\Desktop\docker\apache>

これで準備OKです。

VS Codeでcompose.yamlを作成

次にVS CodeでYAMLファイルを作ります。

code compose.yaml

実行結果

PS C:\Users\joeac\Desktop\docker\apache> code compose.yaml

上記コマンドでVS Codeが起動したら、以下の内容を入力して保存します👇

version: '3'

services:
  apache:
    image: httpd:2.4
    ports:
      - "80:80"

これでDocker Composeの設定完了です！

YAML形式のポイント解説

YAMLは「読みやすく、書きやすい」構造化データ形式ですが、
インデントのズレやスペース不足でエラーになりやすい点には注意が必要です。

キーの後の「：」や「ー」の後に半角スペース「凵」が必要なので注意してください。「ｈｔｔｐｄ：２．４」のようにイメージのバージョンを指定する場合は、逆に半角スペース「凵」を入れるとエラーになります。

階層構造には癖があるので、サンプルの記述を参考にするとよいです。

ｖｅｒｓｉｏｎ：凵＇3＇　←省略が推奨されている

ｓｅｒｖｉｃｅｓ：
凵凵ａｐａｃｈｅ：
凵凵凵凵ｉｍａｇｅ：凵ｈｔｔｐｄ：２．４
凵凵凵凵ｐｏｒｔｓ：
凵凵凵凵凵凵－凵＂８０：８０＂

※Docker Composeのバージョンに「version '3'」を指定していますが、こちらは現在、公式ドキュメントでも記述しないことが推奨されています。

ルール内容
インデント半角スペースで字下げ（タブ禁止）
スペース数2または4つで統一する。
「:」や「-」の後必ず半角スペースを入れる。
ブロック構造改行とインデントで階層を表現する。

例えば、以下のようにずれているとエラーになります。

❌ 間違い例：

services:
apache:
image: httpd:2.4

✅ 正しい例：

services:
  apache:
    image: httpd:2.4

YAMLでは階層構造が正確でないと、Docker Composeがファイルを解析できません。
そのため、スペース2つのインデントを厳守しましょう。

compose.yamlで定義した内容の意味

要素意味
versionDocker Composeファイルのバージョン。ここでは3を指定（省略も可）
servicesコンテナサービスの定義を開始するセクション
apacheサービス名（今回はApache Webサーバー）
image使用するDockerイメージ（httpdの2.4系を使用）
portsホストとコンテナ間のポートマッピング設定
"80:80"ホスト80番 → コンテナ80番に転送

　つまり、このYAMLは「Apacheのコンテナをhttpd:2.4イメージで作り、ホストの80番ポートに公開する」という設定になっています。

図で理解する！Apacheコンテナ構成

以下のイメージで理解しておくとわかりやすいです👇

まとめ

今回作成したcompose.yamlを使えば、以下の一行でApacheコンテナを立ち上げられます👇

docker compose up -d

YAMLファイルに設定をまとめておくことで、
毎回長いdocker runコマンドを打つ必要がなくなります。

次回の「Docker ComposeでApache Webサーバーを立ち上げる②」では、
実際にこのコンテナを起動し、ブラウザからアクセスしてApacheの画面を確認します！

💡 ポイントまとめ

  • ApacheのDockerイメージは「httpd」
  • compose.yamlを使うと設定が一目でわかる。
  • YAMLのインデントはスペースで統一！