このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

Docker超入門:コンテナを使ったPython開発環境の構築④

コンテナを使ったPython開発環境の構築④

 前回の「コンテナを使ったPython開発環境の構築③」では、VS CodeをDockerコンテナと接続して、Pythonの開発環境をリモートで利用できるようにしました。

今回はいよいよ最終ステップです!
VS Codeに接続したコンテナ上でPythonプログラムを実行していきましょう🐍✨

Python開発環境の構成

まず、ここまでで構築してきたPython開発環境の全体像をおさらいしましょう👇

  • VS Codeで開いた「python」フォルダー内のファイル(sample.py、data.csvなど)は、
    自動的にコンテナにコピーされています。
  • コンテナ内には Python 3.11 と pandas がインストールされています。
  • VS Codeから直接、コンテナ内でプログラムを実行できます。
構成要素説明
ホスト側(VS Code)ソースコードを作成・編集する開発ツール。
コンテナ側(Docker)Python環境を実際に動作させる実行環境。
compose.yamlコンテナの起動・構成を定義するファイル。
DockerfilePython環境をインストールするための設定ファイル。

このように、VS Code ↔ Dockerコンテナ の間で、ソースコードと実行環境がつながっています。

ターミナルの表示

Pythonプログラムを実行するには、まずVS Codeのターミナルを開きましょう。

メニューから以下の順に選択します👇

  1. 「メニュー」 → 「表示」 → 「ターミナル」

ターミナルが開くと、自動的にコンテナのシェルに接続された状態になります。
つまり、ローカルPCではなく「コンテナの中」でコマンドが実行できるようになります。

確認コマンド例

ターミナルがコンテナ内に接続されているかを確認するには、次のコマンドを実行してみましょう👇

python --version

出力結果は次のようになります。

Python 3.11.14

この結果が表示されれば、コンテナの中でPythonが正しく動作していることが確認できます🎉

Python拡張機能のインストール

プログラムを実行する前に、VS Codeの拡張機能「Python」をインストールしておきましょう。
これにより、コード補完やデバッグ機能、実行ボタン(▷)などが使えるようになります。

インストール手順は次の通りです👇

手順操作内容
左の「拡張機能」アイコンをクリック
検索欄に「python」と入力
表示された「Python」を選択
「開発コンテナー:Existing Docker Compose(Extend) にインストール」をクリック

この操作により、Python拡張機能がコンテナ内のVS Code環境に直接インストールされます。

Pythonプログラムの実行

拡張機能をインストールしたら、いよいよPythonプログラムを実行してみましょう💡

1.左側のアイコン群から「エクスプローラー」をクリック

2.「sample.py」を開きます

3.エディタの右上にある「▷(新しいPythonファイルの実行)」をクリックします

ターミナルに次のような出力が表示されれば成功です👇

    Name  Age         City
0   John   30     New York
1  Alice   25  Los Angeles
2    Bob   35      Chicago

この結果は、前回作成した data.csv ファイルの内容を
pandasを使って読み込んで表示したものです。

つまり、VS Codeで開発したファイルが、コンテナの中で実行されているということですね!✨

コマンド解説:python

プログラムを直接ターミナルで実行する場合は、次のように入力してもOKです👇

python sample.py

このコマンドの意味を整理しておきましょう。

コマンド説明
pythonPythonインタプリタを起動します。
sample.py実行するPythonスクリプトを指定します。

リモート接続の終了

作業が終わったら、コンテナとの接続を終了します。

1.左下の「>< 開発コンテナー」アイコンをクリック

2.「リモート接続を終了する」を選択

これで、VS Codeのリモート接続が終了し、ローカル環境に戻ります。
コンテナはバックグラウンドで停止するか、必要に応じて削除することもできます。

これで完了!お疲れさまでした👏

これまで4回にわたって解説してきた
コンテナを使ったPython開発環境の構築①〜④」で、

✅ VS CodeとDockerの連携方法
✅ Python環境の構築
✅ コンテナへの接続
✅ Pythonプログラムの実行

といった一連の流れをすべて学びました。

この方法を使えば、どのパソコンでも同じ環境を再現でき、チーム開発にも最適です。
これであなたも、コンテナを使ったモダンなPython開発ができるようになりました🎉

これで「コンテナを使ったPython開発環境の構築④」の解説は完了です。
Dockerコンテナ上でのPython開発、ぜひ活用してみてくださいね😊