Docker超入門：Docker ComposeでAmazon Linuxコンテナを構築する方法

このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

Docker超入門：Docker ComposeでAmazon Linuxコンテナを構築する方法

🐋 Docker ComposeでAmazon Linuxコンテナを構築する方法

　ここでは、Docker Composeコマンド を使って Amazon Linuxコンテナ を構築する方法を紹介します。
　Amazon Linuxは、AWS（Amazon Web Services）が提供するクラウド向けのLinuxディストリビューションで、AWS環境に最適化されており、高い信頼性とセキュリティを備えています。

　Docker上でAmazon Linuxを扱うことで、AWS環境をローカルで再現しながら手軽に学習や開発を行うことができます。

ここで学ぶ内容

💡 Amazon Linuxとは？

Amazon Linux は、AWSが独自に開発しているLinuxディストリビューションです。
　クラウド上のアプリケーション開発・運用に特化しており、Amazon EC2 上で動作することを前提に最適化されています。

　内部的には Fedoraベース で構築されており、RHEL系ディストリビューションと似ていますが、Red Hat Enterprise Linux（RHEL）のクローンではありません。

URL：https://aws.amazon.com/jp/amazon-linux-2/

💬 ポイント：
Amazon Linuxは、EC2インスタンスで利用されることが多いですが、Dockerコンテナでも動作します。
これにより、AWS環境に近いLinuxをローカルで試せる のが大きなメリットです。

🎓 学習環境としてのAmazon Linuxコンテナ

Amazon Linuxコンテナは、AWSの基盤技術に興味がある人にぴったりです。
「EC2上のLinux環境を自分のPCで再現したい」という目的に最適な選択肢といえます。

💬 ワンポイント：
AWS CLIやPython boto3などをインストールすれば、AWS連携のテストもコンテナ内で可能です！

🧹 作業前のクリーンアップ

まずは、Docker環境を整理しておきましょう。
古いイメージや停止済みコンテナが残っていると、動作に影響を与える場合があります。

コマンド書式

docker system prune -a --volumes

このコマンドで、未使用のコンテナ・ネットワーク・ボリュームをまとめて削除できます。
実行時に「Are you sure you want to continue? [y/N]」と表示されたら、y を入力して進めましょう。

実行結果

PS C:\Users\joeac> docker system prune -a --volumes
WARNING! This will remove:
  - all stopped containers
  - all networks not used by at least one container
  - all anonymous volumes not used by at least one container
  - all images without at least one container associated to them
  - all build cache

Are you sure you want to continue? [y/N] y

💬 補足：
GUI操作に慣れている人は、Docker Desktopの「Clean / Purge」機能を使ってもOKです。

📁 compose.yamlファイルの作成

続いて、Docker Compose を使ってAmazon Linuxコンテナを作成していきます。

１．作業ディレクトリを準備

cd desktop/docker
mkdir amazonlinux
cd amazonlinux

実行結果

PS C:\Users\joeac> cd desktop/docker
PS C:\Users\joeac\Desktop\docker> mkdir amazonlinux

    Directory: C:\Users\joeac\Desktop\docker

Mode                 LastWriteTime         Length Name
----                 -------------         ------ ----
d----          2025/10/13    21:37                amazonlinux

PS C:\Users\joeac\Desktop\docker> cd amazonlinux
PS C:\Users\joeac\Desktop\docker\amazonlinux>

２．VS Codeを起動

code compose.yaml

VS Codeが開いたら、次の内容を入力して保存します👇

🧾 compose.yamlの内容

services:
  amazonlinux:
    image: amazonlinux:latest
    container_name: amazonlinux_container
    tty: true

💡 ポイント：
通常、コンテナは内部のプロセスが終了すると自動停止します。
しかし tty: true を設定することで、コンテナが常駐状態 になり、対話的操作が可能になります。

🚀 コンテナの作成と起動

compose.yamlを保存したら、Amazon Linuxコンテナを起動してみましょう。

コマンド書式

docker compose up -d

実行結果

PS C:\Users\joeac\Desktop\docker\amazonlinux> docker compose up -d
[+] Running 2/2
 ✔ amazonlinux Pulled                                                9.0s
   ✔ fbd59a98b07e Pull complete                                      5.9s
[+] Running 2/2
 ✔ Network amazonlinux_default      Created                          0.1s
 ✔ Container amazonlinux_container  Started                          0.8s

このメッセージが出れば、Amazon Linuxコンテナが起動成功です！
Docker Desktopでも緑色の「Running」状態が確認できるはずです。

💻 Amazon Linuxコンテナに接続してみよう

起動したAmazon Linuxコンテナに入って、実際にコマンドを実行してみましょう。

コマンド書式

docker compose exec [options] [service] [command]

例：コンテナ内のディレクトリ構成を確認

docker compose exec amazonlinux ls

実行結果

PS C:\Users\joeac\Desktop\docker\amazonlinux> docker compose exec amazonlinux ls
bin   dev  home  lib64  media  opt   root  sbin  sys  usr
boot  etc  lib   local  mnt    proc  run   srv   tmp  var

このようにディレクトリ一覧が表示されれば、コンテナに正常に接続できています✨
あとは自由に dnf install などを使って、Amazon Linux環境を操作してみましょう！

🧠 まとめ

Docker Composeを使えば、AWS向けのAmazon Linux環境も数行で構築できます。
これにより、AWS環境に依存せず、ローカルでの学習・検証・テストが可能になります。

💬 まとめポイント：
Amazon Linuxコンテナは、AWS運用の練習や開発検証に最適。
Docker Composeを使えば、いつでも気軽に再構築できます。