【Docker基礎】コンテナの作成・起動・停止・削除するコマンド
Docker でコンテナを操作する際、最も頻繁に行うのが「作成・起動・停止・削除」の一連の流れです。ここでは、それぞれの操作に対応するコマンド（docker run, docker stop, docker rm など）の基本的な使い方や主なオプションを解説します。コンテナのライフサイクルをマスターするうえで、ぜひ押さえておきましょう。
コンテナを作成・稼働するコマンド： docker run
docker run は、イメージをダウンロード（必要時）→コンテナ作成→起動 の流れを一度に行う便利なコマンドです。
実際には下記の 3 つのコマンドをまとめて実行しているイメージとなります。
docker image pulldocker container createdocker container start
基本構文
docker run [オプション] <イメージ名> [引数]
- オプション：
--name,-p,-v,-d,-itなど - 対象（イメージ名）： 使用するイメージ（例:
ubuntu,mysql） - 引数： イメージによって指定内容が異なる（例: MySQL の root パスワードや文字コード設定など）
よく使うオプション
| オプション | 書式例 | 内容 |
|---|---|---|
--name コンテナ名 | --name my-container | コンテナにわかりやすい名前を付ける。 |
-p ホストポート:コンテナポート | -p 8080:80 | ポートをマッピング（例: ホスト 8080 → コンテナ 80 番ポート） |
-v ホストディスク:コンテナディレクトリ | -v /home/data:/data | ボリュームをマウント（データ永続化や共有に使う） |
--net ネットワーク名 | --net my-network | 指定したネットワークにコンテナを接続 |
-e 環境変数=値 | -e MYSQL_ROOT_PASSWORD=secret | 環境変数を設定（MySQL のパスワードなど） |
-d | -d | バックグラウンド（デタッチド）モードで実行 |
-i | -i | 対話的モードで標準入力を受け付ける（コンテナの中で操作端末を使用） |
-t | -t | 疑似ターミナル（TTY）を割り当て。-it と組み合わせることが多い。 |
例： バックグラウンドで Nginx コンテナを起動し、ホストの 8080 ポートをコンテナの 80 番ポートに紐づける。
docker run -d -p 8080:80 --name my-nginx nginx
コンテナを停止するコマンド： docker stop
コンテナを停止するには、稼働中のコンテナに対して docker stop コマンドを実行します。停止したコンテナは、その後 docker rm などで削除できます。
基本構文
docker stop <コンテナ名またはID>
- 対象： 停止したいコンテナの名前または ID
例：
my-nginxという名前のコンテナを停止docker stop my-nginx
コンテナを削除するコマンド： docker rm
停止中のコンテナを削除するには docker rm を使用します。
動作中のコンテナは削除できず、先に docker stop が必要です（強制削除オプション -f もありますが、注意が必要）。
基本構文
docker rm <コンテナ名またはID>
- 対象: 削除したいコンテナの名前または ID
例：
my-nginxという名前のコンテナを削除docker rm my-nginx
まとめ
- docker run (docker container run)
・イメージ取得 → コンテナ作成 → コンテナ起動 の一連を一度に実行
・オプションを活用してコンテナ名・ポート・ボリューム・ネットワークなどを設定 - docker stop (docker container stop)
・実行中コンテナを安全に停止
・削除前には必ず停止が必要 - docker rm (docker container rm)
・停止中コンテナを削除
・-fオプションによる強制削除はリスクに注意
コンテナの管理は、Dockerを効果的に活用するための基盤です。基本的なコマンドとそのオプションを理解し、実際に手を動かしながら操作に慣れることで、より高度なDockerの機能を活用できるようになります。継続的な学習と実践を通じて、Dockerのスキルをさらに深めていきましょう。