
【Docker基礎】docker runコマンドとコンテナのライフサイクル
Docker でコンテナを作成・起動する最も基本的なコマンドが 「docker run」 です。このコマンドは、必要があればイメージをダウンロードし、コンテナを作り、起動まで一気に行ってくれる便利なコマンド。
ここでは、コンテナのライフサイクル(作成/起動/停止/削除)と、docker run
を中心に、どのようにコンテナを扱うのかを紹介します。コンテナを「作る → 動かす → 止める → 捨てる」が Docker 運用の基本サイクルなので、しっかり理解しておきましょう。

docker run とは?
docker run
は、3 つの役割 を 1 つにまとめたコマンドです。
- Docker Hub からイメージを取得(必要があれば)
・イメージがローカルにない場合にdocker pull
相当の処理を行う。 - イメージを使ってコンテナを作成
・docker create
の代わりにコンテナを生成 - コンテナを起動
・docker start
を実行したのと同じ状態になる。
つまり、 docker run
は以下のコマンドをまとめて実行するイメージです。
docker pull
docker create
docker start
コンテナのライフサイクル
コンテナは、一度作成して永遠に使うわけではなく、「作っては捨てる」 という考え方が基本。具体的には以下のステップを繰り返します。

- イメージのダウンロード(pull)
- コンテナの作成(create)
- コンテナの起動(start)
- コンテナの停止(stop)
- コンテナの削除(rm)
- (必要に応じて再び 2 へ戻る)
なぜ「作っては捨てる」のか?
- 新しいバージョンのソフトウェアや設定が必要になれば、コンテナを作り直すほうが安全かつ簡単
- ミスによるトラブルが起きても、コンテナを捨てて再作成すれば元通りの状態に戻せる。
コンテナを停止・削除するコマンド
- コンテナを停止:
docker stop
/docker container stop
・稼働中のコンテナを安全に終了
・例:docker stop my-container
・注: コンテナは動いている状態でいきなりrm
できない。 - コンテナを削除:
docker rm
/docker container rm
・停止したコンテナを破棄
・例:docker rm my-container
・-f
オプションを付けると強制削除だが、サービスに影響が出る可能性があるので注意
まとめ
docker run
- イメージのダウンロード、コンテナ作成、コンテナ起動を一度に行う
- 実質
docker pull + docker create + docker start
の流れ
コンテナのライフサイクル
- Pull(イメージダウンロード)
- Create(コンテナ作成)
- Start(起動)
- Stop(停止)
- RM(破棄)
Docker は「作っては捨てる」スタイルが基本
停止 / 破棄
・docker stop
→ 稼働中のコンテナを停止
・docker rm
→ 停止中コンテナを削除
今後、コンテナを扱う上で最も頻繁に使う流れが 「作成・起動 → 停止 → 破棄」 です。コンテナを作成して、起動するには「docker run(docker container run)」、コンテナを停止させるには「docker stop(docker container stop)」、コンテナを削除するには「docker rm(docker container rm)」を使用します。それぞれのコマンドについて、この次のコンテンツで解説します。