「Docker基礎」へようこそ

 はじめまして。このサイトでは、インフラ知識がほとんどない方や、若手エンジニアの方でも、Dockerという技術を気軽に学んでいただけるよう、図解や演習、そして可能なかぎり難しい内容は省いて解説していきます。
 「サーバー構築なんてやったことない…」「Linuxって難しそう…」と尻込みしてしまう方でも大丈夫です。楽しく学べるように工夫していますので、ぜひ一歩踏み出してみてください。

そもそも、なぜDockerを学ぶのか?

 近年、サーバーサイドの技術やインフラの知識が求められる場面が増えており、その中でもDockerは必須と言ってもよいくらい重要な技術となっています。
 しかし、Dockerは主にサーバー上で動かす技術なので、サーバー構築やLinuxの知識が必要だと思われがちです。確かに、まったくのゼロからDockerを理解するには少しハードルがあるのも事実です。

 ただし、コンテナ技術(Docker)が普及し続けている今、以下のようなメリットから学ぶ価値があります。

  1. 開発環境の簡易化
    ・複数の依存関係やツールチェーンを、コンテナという“箱”にひとまとめにできる。
    ・「動く環境」をそのまま配布・再現可能
  2. 本番環境とローカル環境の差分をなくす
    ・どのマシンでも同じコンテナイメージを動かせるため、環境差異によるトラブルを低減
  3. チーム開発やCI/CDパイプラインでの効率化
    ・コンテナごとに環境構築が行われるので、構成が明確化
    ・スケーラビリティが高く、自動化やクラウド化との相性が良い

 こうした理由から、サーバー構築経験やLinux知識がなくても、Dockerを学んでおくことは将来の武器になります。
 「まったくの初心者だし、サーバーってなんだろう?」と感じるかもしれませんが、本サイトでは必要な概念を少しずつ補足していきますのでご安心ください。

「Docker基礎」と「Docker入門」の2つの学習ルート

本サイトには、レベルに合わせた大きく2つのDockerコンテンツがあります。

コンテンツ名対象学習内容の深さ
Docker基礎サーバーやLinuxの経験がない方
Docker初心者
基本操作と概念を丁寧に解説し、実践しながら学ぶ
Docker入門すでにLinuxやサーバーに多少慣れている方
Docker基礎を修了した方
Dockerを現場で使うための
設定・運用や応用知識
  • まずは「Docker基礎」で、Dockerの概念や基本コマンドを一通り学習する
  • 「もっと深く知りたい」「運用で使える知識をつけたい」と思ったら、「Docker入門」で発展的なトピックに挑戦

 サーバー経験のある方が「Docker基礎」を読むと少し物足りないかもしれません。その場合は最初から「Docker入門」に進んでみるのもおすすめです。一方で、インフラが初めてという方はまず「Docker基礎」へどうぞ。

Dockerの世界を支える主なコマンドたち

 Dockerを使う上で、まずは以下の基本的なコマンドを覚えましょう。本サイトでも随所で登場しますので、この表を何度も見返してみてください。

コマンド説明実行例
docker pull <イメージ>DockerHubなどのリポジトリからイメージをダウンロード(取得)するコマンド。
まだローカルにないイメージを使いたいときに使う。
docker pull nginx
(nginxイメージを取得)
docker imagesローカルに存在するDockerイメージの一覧を確認するコマンド。docker images
docker run <イメージ>指定したイメージからコンテナを起動するコマンド。コンテナを新規に作成して同時に起動まで行う。
必要に応じてポートや環境変数の指定ができる。
docker run -d -p 80:80 nginx
(バックグラウンドで起動し、ホスト側80番ポートとコンテナの80番ポートを紐づける)
docker ps現在稼働中のコンテナ一覧を表示するコマンド。
-aオプションを付けると、停止したコンテナも含めて確認できる。
docker ps -a
docker stop <コンテナID> / <コンテナ名>指定したコンテナを停止するコマンド。docker stop <コンテナ名>
docker rm <コンテナID> / <コンテナ名>コンテナを削除するコマンド。停止中のコンテナしか削除できないため、動作中コンテナは先にdocker stopが必要。docker rm <コンテナ名>
docker rmi <イメージ名>イメージを削除するコマンド。docker rmi <イメージ名>

ポイント

  • docker run → コンテナがなければ自動的にdocker pullでイメージを取得し、そのまま起動
  • -d オプション → バックグラウンド起動
  • -p オプション → ポートマッピング(ホスト:コンテナ

これらのコマンドを一つひとつ使いながら、Dockerの世界に慣れていきましょう。

Dockerを学ぶメリット

Dockerを学ぶことで得られる大きなメリットを、もう少し具体的に見てみましょう。

メリット内容
環境構築が簡単になる開発に必要なライブラリやツールをDockerコンテナに詰め込んで配布すれば、
チームメンバー全員が同じ環境で作業できる。
動作保証範囲が広がる「自分のマシンでは動くけど、他の人のPCでは動かない…」という問題が激減。
クラウド上・オンプレミスサーバー・ローカルPCなど、ほぼ同一の環境が再現できる。
サーバー移行や拡張が楽アプリを新しいサーバーに移動する際も、Dockerイメージを使えば移行が容易
横にスケールさせやすく、クラウドサービスとの相性がよい。
学習コストが報われる初心者にはとっつきにくいかもしれないDockerだが、
一度理解してしまうと他の現場でもすぐに活かせるスキルとなる。
コンテナ技術はKubernetesなどのオーケストレーションにも繋がる。

このサイトの構成

 「Docker基礎」では、Dockerの概念やインストール手順をわかりやすく図解し、実際にコマンドを打ちながら動作を確かめられるチュートリアルを豊富に用意しています。
 また、実際に手を動かしてもらうための演習問題や、理解をより深めるためのYouTube解説動画もふんだんにご用意。次のような流れで学習するとスムーズです。

  1. Dockerの基本概念をざっくりつかむ。
  2. インストールと環境設定を実践(Windows/Mac/Linux)
  3. 基本コマンドを体験(コンテナの起動・停止・削除など)
  4. Dockerfileを使ったイメージビルドにチャレンジ
  5. Docker Composeを使った複数コンテナの連携(開発環境の構築)
  6. 「もっと深く学びたい!」となったら「Docker入門」へ

まとめ

 Dockerはインフラの知識が少ないと難しそうに見えますが、必要なポイントを丁寧にかみ砕きながら進めれば、十分理解できる技術です。サーバーを触ったことがなくても、ぜひ食わず嫌いせずにトライしてみてください。

  • Docker基礎
    初めてDockerに触れる方はここからスタート
    ・図解や演習・YouTube解説を通じて楽しく学べる。
  • Docker入門
    すでにLinuxやサーバー知識がある方、あるいはDocker基礎を学び終えた方に最適
    ・実務で活きる応用知識、運用方法を掘り下げる。

 これから Docker の世界に飛び込もうとしているみなさんが、楽しみながらDockerを学び、自分の武器として使いこなせるようになれることを願っています。さあ、一緒に「Docker基礎」へ旅立ちましょう!