このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

NginxのPodを作成する

 Kubernetesの基本操作を理解したところで、次にNginxのPodを作成します。この手順では、既に作成したApacheのデプロイメントとサービスの定義ファイルをテンプレートとして使用し、必要な部分をNginx用に修正していきます。これにより、手間を省きながらも新しいPodの作成が可能です。NginxのPodを作成するために、デプロイメントとサービスの設定を順番に編集し、最終的にWebブラウザで動作確認を行います。

NginxのPodを作成する手順

 以下のコンテンツで作成した「deployment.yml」と「service.yml」を内容をコピーして編集することで、NginxのPodを作成していきます。

デプロイメントの定義ファイルからのPodの作成

このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。 デプロイメントの定義ファイルからのPodの作成  Kubernetesのデプロイメントは、複…

サービスの定義ファイルからPodの作成と動作確認

このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。 サービスの定義ファイルからPodの作成と動作確認  Kubernetesにおいて、デプロイメ…

1.Docker desktopとPowerShellの起動します。

 最初に、Docker Desktopを起動し、PowerShellを使用して作業ディレクトリに移動します。nginxディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動します。

PS C:\Users\joeac> cd C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes
PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes> mkdir nginx

    Directory: C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes

Mode                 LastWriteTime         Length Name
----                 -------------         ------ ----
d----          2024/09/19     0:50                nginx

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes> cd nginx
PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx>
2.デプロイメントの定義ファイルを作成します。

 次に、VSCodeを使ってdeployment.ymlを作成し、Nginxの設定を行います。基本的にApacheの定義ファイルを基に、名前とイメージをNginxに変更します。以下の内容を入力したら保存してVSCodeを終了させます。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> code deployment.yml
【編集内容】

 変更箇所は以下の通りです。appnameの部分をnginxに変更し、イメージをnginxに設定します。

apiVersion: apps/v1
kind: Deployment
metadata:
  name: nginx-dep
spec:
  selector:
    matchLabels:
      app: nginx
  replicas: 6
  template:
    metadata:
      labels:
        app: nginx
    spec:
      containers:
        - name: nginx-container
          image: nginx
          ports:
            - containerPort: 80
3.デプロイメントの定義ファイルを読み込みます。

設定ファイルを反映させ、デプロイメントの定義ファイルを作成します。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> kubectl apply -f deployment.yml
deployment.apps/nginx-dep created
4.サービスの定義ファイルを作成します。

 次に、サービスの定義ファイルをVSCodeで作成し、Nginxに適用します。以下の内容を入力したら保存してVSCodeを終了させます。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> code service.yml
【編集内容】

同様に、Apacheのサービス定義ファイルのappnameの部分をnginxに変更します。

apiVersion: v1
kind: Service
metadata:
  name: nginx-ser
spec:
  type: NodePort
  ports:
    - port: 8099
      targetPort: 80
      protocol: TCP
      nodePort: 30080
  selector:
    app: nginx
5.サービスの定義ファイルを読み込みます。

サービスの設定を反映させて、Nginxのサービスを作成します。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> kubectl apply -f service.yml
service/nginx-ser created
6.Webブラウザで動作確認します。

 Nginxの初期画面が正しく表示されるかをWebブラウザで確認します。URLに「http://localhost:30080/」と入力します。

7.デプロイメントの定義ファイルを削除します。

デプロイメントの定義ファイルを削除します。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> kubectl delete -f deployment.yml
deployment.apps "nginx-dep" deleted
8.サービスの定義ファイルを削除します。

サービスの定義ファイルを削除します。

PS C:\Users\joeac\Desktop\kubernetes\nginx> kubectl delete -f service.yml
service "nginx-ser" deleted

まとめ

 ここまでで、Kubernetesの基本用語や基本操作を解説してきました。これで、Kubernetes入門の解説は終わりますが、デプロイメントの定義ファイルとサービスの定義ファイルを編集すれば、自分で様々なPodが作成できます。コンテナやコンテナの作成のベースとなるイメージに関してはDockerの知識が必要になってきますが、「ここを変更すればこうなる」と、理解ができているかと思います。Nginx以外の様々なアプリケーションのPodの作成にも挑戦してみてください。