Kubernetes入門:Podとサービス

 Kubernetesでは、コンテナの管理やスケーリングを効率化するために「Pod」や「サービス(Service)」という単位が使用されます。Podは、コンテナとボリュームがセットになったもので、Kubernetesにおける最小単位です。一方、サービスは複数のPodをまとめて管理し、ロードバランサーのようにトラフィックを適切に振り分ける役割を持っています。これらの概念を理解することは、Kubernetesの基本を理解する上で非常に重要です。

Podとサービス

項目説明
PodPodは、1つ以上のコンテナとそれに関連するボリュームをセットにした単位です。基本的には1Podに1コンテナが含まれますが、複数のコンテナを1つのPod内に配置することも可能です。
コンテナの管理Kubernetesでは、コンテナの管理はPod単位で行われ、1つのコンテナのみの構成でも必ずPodとして扱います。
サービス(Service)サービスは、Podをまとめて管理し、外部や内部からのトラフィックを適切にPodに振り分ける役割を持ちます。
ClusterIPサービスには固定のIPアドレス(ClusterIP)が自動で割り当てられ、外部からのアクセスはこのClusterIPを通じてPodに振り分けられます。
Podとサービス

 KubernetesにおけるPodは、コンテナを効率的に管理するための単位です。コンテナ自体は、アプリケーションやその依存関係をパッケージ化したものですが、KubernetesはこれをPodという形で扱います。1つのPodに1つのコンテナが含まれるのが基本ですが、複数のコンテナを1つのPodに配置することも可能です。

 一方、サービス(Service)は、複数のPodをまとめて管理する仕組みで、外部からのアクセスをロードバランサーのように振り分けます。例えば、1つのアプリケーションが複数のPodで構成されている場合でも、外部からは1つのClusterIPにアクセスすることで、サービスが適切にトラフィックを各Podに振り分けます。

複数のワーカーノードにまたがるPodの管理

項目説明
複数のワーカーノードにまたがるPodKubernetesのサービスは、複数のワーカーノードにまたがって存在するPodも一元管理します。
サービスの役割サービスは、言わばロードバランサーのように機能し、1つのIPアドレスに対して複数のPodへのアクセスを適切に振り分けます。
ロードバランサーとIngressサービスがワーカーノード内での通信を管理しますが、複数のワーカーノードにまたがるトラフィックの振り分けは、LoadBalancerやIngressを使用します。
Podの管理

 Kubernetesは、複数のワーカーノード上で稼働している複数のPodを一元的に管理する仕組みを持っています。サービスが各Podへのトラフィックを適切に振り分けることで、過負荷やダウンタイムを防ぎます。これにより、アクセスが集中した際でも、システム全体が安定して動作します。

 さらに、外部からのアクセスが1つのIPアドレスに集まるように見せつつ、内部ではサービスが複数のPodにトラフィックを効率的に振り分けます。また、サービス班長が対応できないレベルのトラフィック振り分けについては、LoadBalancerやIngressが担います。

Ingressとは

 Ingressは、Kubernetesで作成されたサービス(Service)に対して、外部からのアクセスを管理するAPIオブジェクトです。主にHTTPやHTTPSプロトコルを用いて、複数のサービスに対するアクセスを管理・制御する役割を持っています。Kubernetes公式では、Ingressを利用することで、パスベースでのアクセス制御やL7層(アプリケーション層)レベルのトラフィック制御が可能になるとされています。

まとめ

 KubernetesのPodとサービスは、効率的なコンテナ管理とトラフィックの分散を実現する重要な機能です。Podはコンテナとボリュームのセットであり、サービスはそのPodをまとめて管理し、外部からのアクセスを適切に振り分けます。さらに、複数のワーカーノードにまたがるPodも一元管理することができ、Kubernetesの強力な負荷分散機能がシステムの安定性を支えています。