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Linux:カレントディレクトリとpwdコマンド

 Linuxを操作する際、ディレクトリを移動しながらさまざまな作業を行います。このとき、現在自分が位置しているディレクトリを知ることは非常に重要です。この現在のディレクトリのことをカレントディレクトリまたはワーキングディレクトリと呼びます。

 Linuxにログインした直後、カレントディレクトリは通常ユーザーのホームディレクトリになっています。たとえば、ユーザーuser01の場合、ログイン直後のカレントディレクトリは/home/user01となります。

カレントディレクトリ

 カレントディレクトリは、シェルでファイルを操作する際の基点となります。ファイルの作成、編集、削除、移動などの操作は、基本的にカレントディレクトリを基準に行われます。そのため、作業を開始する前にカレントディレクトリを確認することは、誤操作を防ぐ上で非常に重要です。

カレントディレクトリから移動するには、cdコマンドを使用します。

pwdコマンド

 カレントディレクトリを確認するためには、pwdコマンドを使用します。pwdは “print working directory” の略で、現在の作業ディレクトリの絶対パスを表示します。

コマンドの使用例と解説

user01@ubuntu:~$ pwd
/home/user01

 上記の例では、pwdコマンドを実行することで、カレントディレクトリが/home/user01であることが表示されました。

別のディレクトリに移動した場合も、pwdコマンドを使って現在位置を確認できます。

user01@ubuntu:~$ cd /etc
user01@ubuntu:/etc$ pwd
/etc

 cd /etcコマンドで/etcディレクトリに移動し、その後pwdコマンドでカレントディレクトリを確認すると、/etcであることが分かります。

まとめ

 Linuxでファイル操作やシステム管理を行う際、カレントディレクトリを正確に把握しておくことは重要です。作業前にpwdコマンドで現在のディレクトリを確認する習慣をつけることで、誤操作やミスを減らすことができます。特にシステムの重要なファイルを扱う場合や、複数のディレクトリを行き来する作業では、カレントディレクトリの確認が不可欠です。

 これからLinuxを学ぶ皆さんは、ぜひpwdコマンドを積極的に活用し、正確で効率的な作業を心がけてください。