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Linuxコマンドの基本:bashの設定ファイル変更時の注意

bashの設定ファイル変更時の注意
bash
の設定ファイルを編集することで、シェルの動作や環境を自分好みにカスタマイズできます。しかし、設定ファイルの編集には注意が必要です。誤った設定を行うと、シェルが正常に動作しなくなったり、最悪の場合ログインできなくなる恐れがあります。
ここでは、bash
の設定ファイルを編集する際の注意点と、安全にカスタマイズを行うための方法を解説します。

設定ファイルのバックアップを取る
最初に、現在の ~/.bashrc
ファイルのバックアップを取っておきましょう。バックアップを取っておけば、万が一設定を誤っても元の状態に戻すことができます。
バックアップの手順
user01@ubuntu:~$ cp .bashrc .bashrc.old
バックアップが正しく作成されたか確認します。
user01@ubuntu:~$ ls -la
合計 140
drwxr-x--- 16 user01 user01 4096 10月 14 17:13 .
drwxr-xr-x 4 root root 4096 9月 27 01:59 ..
-rw------- 1 user01 user01 16371 10月 14 15:13 .bash_history
-rw-r--r-- 1 user01 user01 220 3月 31 2024 .bash_logout
-rw-r--r-- 1 user01 user01 3771 10月 14 15:12 .bashrc
-rw-r--r-- 1 user01 user01 3771 10月 14 17:13 .bashrc.old
...(以下省略)...
これで、~/.bashrc.old
というバックアップファイルが作成されました。何か問題が起きた場合でも、このバックアップから元の設定を復元できます。
設定変更時のリスクに注意する
bash
の設定を変更する際、誤った記述によってシェルが正常に起動しなくなる可能性があります。例えば、~/.bashrc
に exit
と記述してしまうと、シェル起動時に即座にログアウトしてしまいます。このような場合、再ログインができなくなる恐れがあります。
例:誤った設定の影響
~/.bashrc
に以下のように記述してしまう。
exit
シェルを再起動すると、ログイン直後にシェルが終了してしまう。
別のシェルを起動しておく
設定を変更する際には、別のターミナルやシェルセッションを開いておくことをおすすめします。これにより、万が一メインのシェルが動作しなくなっても、もう一方のシェルから復旧作業を行えます。

手順
- 別のターミナルエミュレータを起動する。
・GUI環境の場合、新しいターミナルウィンドウを開く。 - リモート接続の場合、別のセッションでログインしておく。
・ssh
やtelnet
を使用して、同じユーザーで複数回ログインする。
誤った設定からの復旧方法
万が一、誤った設定でシェルが動作しなくなった場合でも、別のシェルから以下の方法で復旧できます。
方法1:誤った記述を削除する
1.問題のある ~/.bashrc
ファイルをエディタで開く。
user01@ubuntu:~$ vi ~/.bashrc
2.誤った設定を削除または修正する。
3.ファイルを保存してエディタを終了する。
方法2:バックアップから復元する
1.バックアップファイルである ~/.bashrc.old
を ~/.bashrc
に上書きする。
user01@ubuntu:~$ cp .bashrc.old .bashrc
2.これで元の設定ファイルに戻ります。
まとめ
- 設定ファイルの編集前には必ずバックアップを取る。
- 別のシェルやターミナルを開いておくことで、万が一の時に復旧が可能。
- 誤った設定をしてしまった場合でも、バックアップから復元したり、エディタで修正することで対処できる。
これらの注意点を守ることで、安全に bash
の設定ファイルを編集し、自分好みのシェル環境を構築することができます。