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Linuxコマンドの基本:bashの設定ファイルの読み込み

bashの設定ファイルの読み込み

 シェル環境をカスタマイズするために、~/.bashrc ファイルに設定を追加することがあります。しかし、設定ファイルを編集しただけでは、その変更は次回のログイン時まで反映されません。設定を即座に有効にするためには、設定ファイルを再読み込みする必要があります。ここでは、bashの設定ファイルの読み込み方法と、その活用法について解説します。

プロンプトのカスタマイズ

 まず、~/.bashrc ファイルに以下の内容を追加して、プロンプトをカスタマイズしてみましょう。多くのディストリビューションでは ~/.bashrc ファイルが既に存在するため、nanoやviなどのエディタで既存ファイルを開き、最後の行に追記します。ファイルが存在しない場合は、新規に作成してください。

1.~/.bashrc ファイルを開く

user01@ubuntu:~$ nano .bashrc

2.最後の行に以下の内容を追記する

PS1='[\u@\h] \W \t $ '
PS1の定義の意味

 上記の PS1 の設定は、プロンプトに表示される情報を指定しています。各記号の意味は以下の通りです。

記号意味
\uユーザー名
\hホスト名(最初の . まで)
\Wカレントディレクトリの末尾(ディレクトリ名)
\t現在時刻(HH:MM:SS 形式)
$スーパーユーザーの場合は #、それ以外は $
PS1の定義の意味

この設定により、プロンプトは以下のように表示されるようになります。

[user01@ubuntu] ~ 22:46:54 $

設定ファイルの再読み込み

 ~/.bashrc ファイルを修正した後、その変更を有効にするためには、一度ログアウトして再度ログインする方法があります。しかし、それでは手間がかかるため、source コマンドを利用して設定を即座に反映させることができます。

source コマンドの実行

以下のコマンドを実行して、~/.bashrc を再読み込みします。

user01@ubuntu:~$ source ~/.bashrc
[user01@ubuntu] ~ 22:46:54 $

 source コマンドは、指定したファイルの内容を現在のシェル環境で読み込んで実行します。つまり、~/.bashrc に書かれた設定が即座に適用されます。

コメントの活用

 多くのプログラミング言語と同様に、bashの設定ファイルにもコメントを書くことができます。コメントは、設定内容の説明やメモを残すのに役立ちます。後から設定を見直す際に理解しやすくなるため、積極的にコメントを活用しましょう。

コメントの書き方

  • 行の先頭に # を付けると、その行全体がコメントになります。
  • コマンドの後ろに # を付けると、その後ろから行末までがコメントになります。

コメントの例

# この行はコメントです
# alias ll='ls -l'  この行は実行されません
PS1='[\u@\h] \W \t \$ '  # プロンプトの設定

~/.bashrc を元の状態に戻す

設定を元に戻します。~/.bashrc から追加した行を削除します。

1.~/.bashrc を編集する

user01@ubuntu:~$ nano ~/.bashrc

2.追加した行を削除する

PS1='[\u@\h] \W \t $ 'の行を探し、削除します。

3.保存して終了する

  • Ctrl + S を押して保存します。
  • Ctrl + X を押してエディタを終了します。

4.設定を反映させる

以下のコマンドを実行して、~/.bashrc を再読み込みします。

[user01@ubuntu] ~ 00:05:45 $ source ~/.bashrc

まとめ

  • ~/.bashrc ファイルに設定を追加することで、シェル環境をカスタマイズできます。
  • source ~/.bashrc コマンドを使えば、設定ファイルの変更を即座に反映させることができます。
  • コメントを活用して設定内容を明確にし、後から見直す際の理解を助けます。

これらの方法を活用して、自分好みのシェル環境を構築してみてください。