このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。
Linuxコマンドの基本：vi エディタの操作：ファイルを開く・保存する
vi エディタの操作：ファイルを開く・保存する
vi エディタを使う上で、ファイルの開き方や保存方法を正しく理解することは非常に重要です。ここでは、vi でのファイルの開き方、テキストの入力方法、そして保存方法について詳しく解説します。
キー入力の注意
これからvi のコマンドを練習しますが、まず注意点があります。
vi では、テキストを入力するためには挿入モードに入る必要があります。デフォルトではコマンドモードにいるため、そのまま文字を入力すると、意図しないコマンドが実行されてしまう可能性があります。
もし操作を誤って挿入モードに入ってしまい、コマンドが実行できなくなった場合は、Escキーを何度か押してください。これでコマンドモードに戻ることができます。
ファイルを開く
vi で既存のファイルを開くには、以下の形式でコマンドを入力します。
【書式】vi <ファイル名>
vi <ファイル名>- 既存のファイルを開く：指定したファイルが存在する場合、そのファイルが開かれます。
- 新規ファイルを作成：指定したファイルが存在しない場合、新しいファイルとして開かれます。
例：newfileというファイルを新規作成して開く
vi を起動すると、画面にチルダ（~）が並んだ行が表示されます。これは、ファイルの末尾以降の何もない行を示しています。
user01@ubuntu:~$ vi newfileテキストを入力する
１．挿入モードに切り替える
コマンドモードで、iキーを押します。
２．テキストを入力
挿入モードになったら、以下のようにテキストを入力します。
Hello World３．コマンドモードに戻る
入力が終わったら、Escキーを押してコマンドモードに戻ります。
ファイルを保存する
ファイルを保存するには、コマンドモードで以下の手順を行います。
１．コマンドラインモードに入る
:（コロン）を入力します。画面の最下行に:が表示されます。
２．保存コマンドを入力
2.1 上書き保存する場合
:w2.2 別名で保存する場合
:w <新しいファイル名>３．コマンドを実行
Enterキーを押してコマンドを実行します。
注意点
- 既存のファイルを編集している場合、
:wで上書き保存されます。 - 新しいファイルの場合、
:wで指定した名前のファイルが作成されます。
viを終了する
ファイルを保存した後、viを終了するには以下のコマンドを使用します。
保存して終了
:q保存せずに終了
:q!エラー時の対処
１．再度、newfileを開く
user01@ubuntu:~$ vi newfile２．挿入モードに切り替える
コマンドモードで、iキーを押します。
３．テキストを編集
挿入モードになったら、以下のようにテキストを入力します。
Hello Linux４．コマンドモードに戻る
編集が終わったら、Escキーを押してコマンドモードに戻ります。
５．vi を終了する
:q編集後に:qで終了しようとすると、以下のエラーメッセージが表示されることがあります。
E37: No write since last change (add ! to override)この場合は、以下のいずれかの対応を行ってください。
5.1 保存してから終了する
:w
:qもしくは
:wq5.2 変更を破棄して強制終了する
:q!ファイルの確認と削除
viを終了したら、ターミナルでファイルが作成されていることを確認できます。
user01@ubuntu:~$ ls
newfile work テンプレート ドキュメント ピクチャ 公開不要なファイルを削除するには、rmコマンドを使用します。
user01@ubuntu:~$ rm newfileコマンド一覧
ここまでに紹介したviの基本コマンドは以下の通りです。
| コマンド | 内容 |
|---|---|
vi <ファイル名> | ファイルを開く（新規作成または既存の編集）。 |
i | 挿入モードに切り替える。 |
Esc | コマンドモードに戻る。 |
:w | ファイルを上書き保存する。 |
:wq | ファイルを上書き保存して終了する。 |
:w <ファイル名> | 名前を付けて保存する。 |
:q | viを終了する。 |
:q! | ファイルを保存せずにviを強制終了する。 |
まとめ
- 挿入モードとコマンドモードの切り替え：
iキーで挿入モードに入り、Escキーでコマンドモードに戻ります。 - ファイルの保存：
:キーでコマンドラインモードに入り、wコマンドで保存します。 - viの終了：
:qで終了します。保存せずに終了する場合は、:q!を使用します。 - エラーへの対応：編集内容を保存していない場合、
:qで終了しようとするとエラーが出ます。その際は、:wで保存してから:qで終了するか、:q!で強制終了します。
これらの基本操作をマスターすることで、viエディタでのファイル編集がスムーズに行えるようになります。次のステップでは、viでのカーソル移動の操作方法について学んでいきましょう。