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Linuxコマンドの基本:シェルスクリプトとは

シェルスクリプトとは
シェルスクリプトとは、シェルのコマンドを記述しておくファイルのことで、複数のコマンドを組み合わせた処理を自動的に実行させることができます。これにより、これまで学んできたさまざまなコマンドを効率的に活用できるようになります。
シェルスクリプトの知識を身につけることで、多くの作業を迅速かつ正確に行えるようになり、Linuxを使いこなす上で欠かせない技法となります。ここでは、シェルスクリプトの基本的な概念と、その実行方法について解説します。

シェルスクリプトの概要
通常、シェルのコマンドラインはキーボードから一つずつ入力します。しかし、Linuxでは定期的に同じコマンドを実行する場面が多く、毎回同じコマンドを手入力するのは非効率です。この問題を解決するために、実行したい一連のコマンドをシェルスクリプトとしてファイルにまとめておくことができます。
シェルスクリプトは、コマンドを順番に記述するだけでなく、条件分岐や繰り返し処理などの制御構造も組み込むことができます。そのため、シェルスクリプトは一種のプログラミング言語とも言えます。

シェルスクリプトのメリット
- 一度作成すれば、同じ処理を何度でも再利用できる。
- 他のユーザーとスクリプトを共有できる。
- コマンドの入力ミスを防ぎ、作業の信頼性を高める。
シェルスクリプトの拡張子
シェルスクリプトのファイル名には、一般的に.sh
という拡張子が付けられます。これはファイルの種類を示すためであり、必須ではありませんが、わかりやすくするために付けておくと良いでしょう。
シェルスクリプトの作成と実行
それでは、実際に簡単なシェルスクリプトを作成して実行してみましょう。
ステップ1:シェルスクリプトの作成
まず、script.sh
という名前でシェルスクリプトを作成します。
user01@ubuntu-vm:~$ nano script.sh
script.sh
の内容
#!/bin/bash
echo "Hello World!"
date
解説
#!/bin/bash
:シェバン(Shebang)と呼ばれ、このスクリプトがBashシェルで実行されることを示します。echo "Hello, World!"
:文字列「Hello, World!」を標準出力に表示します。date
:現在の日付と時刻を表示します。
ステップ2:シェルスクリプトの実行
シェルスクリプトを実行するには、source
コマンドまたはbash
コマンドを使用します。ここでは、source
コマンドを使って実行します。
user01@ubuntu-vm:~$ source script.sh
出力結果
<pre>Hello World!
2024年 11月 9日 土曜日 23:34:10 JST</pre>
解説
source script.sh
:現在のシェル環境でscript.sh
を実行します。Hello, World!
:echo
コマンドによる出力です。date
コマンドにより、現在の日付と時刻が表示されます。
ステップ3:不要なファイルの削除
作業が終わったら、不要になったシェルスクリプトを削除します。
user01@ubuntu-vm:~$ rm script.sh
まとめ
- シェルスクリプトは、シェルのコマンドをファイルにまとめて記述したもので、複雑な処理を自動化できます。
- 拡張子は一般的に
.sh
を使用し、スクリプトであることを明示します。 - シェバン(
#!/bin/bash
)を記述することで、スクリプトの実行シェルを指定できます。 source
コマンドやbash
コマンドでシェルスクリプトを実行できます。- シェルスクリプトを活用することで、作業の効率化やミスの削減が期待できます。
シェルスクリプトは、Linux環境での自動化や効率化に不可欠な技術です。基本的な使い方をマスターし、日々の業務に活用していきましょう。