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【Docker入門】DockerでUbuntu22.04を動かしてみる
ここでは、DockerでUbuntu22.04を動かしてみます。
Ubuntuとは
簡単にUbuntuについて解説します。
UbuntuはLinuxのディストリビューションであり、人気と実績を兼ね備えたOSです。カノニカル社からサポートを受けており、半年ごとに最新版をリリースしています。また、Ubuntuは「他者への思いやり」という意味を持つアフリカの言葉であり、誰にでも使いやすいOSを提供することを目指しています。
Ubuntuは、一般のデスクトップPC用OSとして知名度を高めてきましたが、近年はサーバーOSとしても注目されており、人気を集めています。UbuntuはLinuxのディストリビューションであり、オープンソースでありながら安定性やセキュリティを兼ね備えており、多くのユーザーに利用されています。特にUbuntuは、誰にでも使いやすいOSを提供することをコンセプトに開発されており、デスクトップ環境としても人気が高いのが特徴です。
また、UbuntuはDebianから派生しており、Ubuntuの開発はDebianのソースコードをベースに行われています。Debianはソフトウェアの品質を重視し、ソースコードが公開されており、改変や再配布が自由であることが特徴です。UbuntuはDebianの品質を受け継ぎつつ、より使いやすいOSを提供することを目指しています。この関係から、UbuntuはDebianとの互換性が高く、安定性やセキュリティを重視しつつも使いやすさを追求しています。
Ubuntu22.04イメージの調査
Docker Hub に Ubuntu22.04 のイメージがあるのか、そして、あった場合、どのタグを指定すればよいのかを調査しておきます。
Docker Hub のサイトへアクセスします。
検索窓に「ubuntu」と入力して検索します。
「ubuntu」をクリックします。
「Tags」タブをクリックして、検索窓に「22.04」と入力します。
「Ubuntu22.04」イメージがあることが確認できます。
このように、pull するイメージがDocker Hub に存在するのか、そして、pull する際にしているタグを事前に調査しておきます。
Ubuntu22.04イメージのダウンロード
Ubuntu22.04イメージをDocker Hub からダウンロードします。
「docker image pull ubuntu:22.04」コマンドを実行します。
| docker image pull | ubuntu | :22.04 |
| イメージのダウンロード | イメージ名 | 22.04 タグ（バージョン） タグを省略すると最新版（latest) が取得される。 |
PS C:\Users\joeac> docker image pull ubuntu:22.04
22.04: Pulling from library/ubuntu
bccd10f490ab: Pull complete
Digest: sha256:77906da86b60585ce12215807090eb327e7386c8fafb5402369e421f44eff17e
Status: Downloaded newer image for ubuntu:22.04
docker.io/library/ubuntu:22.04ダウンロードしたイメージを確認します。
「docker image ls」コマンドを実行します。
3行目にタグが「22.04」のubuntuイメージがあることが確認できます。
PS C:\Users\joeac> docker image ls
REPOSITORY TAG IMAGE ID CREATED SIZE
ubuntu 22.04 ca2b0f26964c 10 days ago 77.9MB
nginx latest e4720093a3c1 3 weeks ago 187MB
httpd latest 2776f4da9d55 7 weeks ago 167MBコンテナの作成と実行
コンテナの作成と実行を行うには、「docker container run」コマンドを使います。
docker container run --name ubuntu22.04 -it -d ubuntu:22.04
| docker container run | --name ubuntu22.04 | -it -d | ubuntu | :22.04 |
| コンテナの作成と実行 | コンテナ名の指定 | オプション | イメージ名 | タグ |
オプションの意味
「-it」オプションを付けることで ターミナルでコンテナを実行することができるようになります。このコマンドに付けておく「お約束事」だと覚えておきましょう。
| オプション | 説明 |
|---|---|
| -it | -i オプションと -t オプションを合わせたもの。 オプションは並べた表記ができる。 |
| -i | 標準入力を開く。 |
| -t | tty を割り当てる。 tty とは、標準入出力となっている端末デバイスのこと。 仮想コンソールは「/dev/tty1」 |
| -it | ターミナルでコンテナを実行する。 |
| -d | デタッチモードを指定する。バックグラウンドでコンテナを起動します。 |
・「docker container run --name ubuntu22.04 -it -d ubuntu:22.04」コマンドを実行します。
PS C:\Users\joeac> docker container run --name ubuntu22.04 -it -d ubuntu:22.04
05ccc53d8944acfecf9b8d3e8853565c91d92f35bec7eca14de4eef4d33a21fbコンテナの動作状況の確認
「docker container ls -a」コマンドを実行します。
3行目に「ubuntu22.04」コンテナがあります。STATUS列から、このイメージが実行中であることが確認できます。
PS C:\Users\joeac> docker container ls -a
CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES
05ccc53d8944 ubuntu:22.04 "/bin/bash" 34 minutes ago Up 34 minutes ubuntu22.04
9dcede2f3b1f httpd "httpd-foreground" 18 hours ago Exited (0) 18 hours ago webserver3
facb8262f20f nginx "/docker-entrypoint.…" 29 hours ago Exited (0) 23 hours ago webserver2
18cbe71fe4a8 nginx "/docker-entrypoint.…" 29 hours ago Exited (0) 29 hours ago webserver1実行中のコンテナへの接続
実行中（稼働中）のコンテナに接続するコマンドには「docker exec」コマンドと「docker container attach」コマンドがあります。
「docker exec」コマンド
まず、「docker exec」コマンドから試してみます。
「docker exec -it ubuntu22.04 echo "Hello World"」コマンドを実行します。
| docker exec | -it | ubuntu22.04 | echo "Hello World" |
| 稼働中のコンテナへの接続 | オプション | コンテナの指定 | echo コマンド |
PS C:\Users\joeac> docker exec -it ubuntu22.04 echo "Hello World"
Hello World # コマンドの実行結果2行目の「Hello World」の出力は、Linuxのechoコマンドの出力です。
コンテナの動作状況を確認する。
「docker container ls -a」コマンドを実行します。
PS C:\Users\joeac> docker container ls -a
CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES
05ccc53d8944 ubuntu:22.04 "/bin/bash" 2 hours ago Up 2 hours ubuntu22.04
9dcede2f3b1f httpd "httpd-foreground" 19 hours ago Exited (0) 19 hours ago webserver3
facb8262f20f nginx "/docker-entrypoint.…" 30 hours ago Exited (0) 24 hours ago webserver2
18cbe71fe4a8 nginx "/docker-entrypoint.…" 30 hours ago Exited (0) 30 hours ago webserver13行目に注目します。「ubuntu22.04」コンテナがあります。STATUS列から、このイメージが稼働していることが確認できます。「docker exec」コマンドを実行してもコンテナは停止しないことが分かります。
「docker container attach <コンテナ名>」コマンド
次に「docker container attach」コマンドを試します。
「docker container attach ubuntu22.04」コマンドを実行します。
コンテナ名には「ubuntu22.04」を指定します。
PS C:\Users\joeac> docker container attach ubuntu22.04
root@05ccc53d8944:/# ←ubuntu22.04のターミナルに接続されるubuntu22.04のターミナルに接続されます。
ターミナルに接続されるので、Linuxのコマンドが使えます。
「ls」コマンドを実行してみます。
root@05ccc53d8944:/# ls
bin dev home lib32 libx32 mnt proc run srv tmp var
boot etc lib lib64 media opt root sbin sys usr
root@05ccc53d8944:/#Linuxのコマンドが使えることが確認できました。
「docker container attach」でのコンテナの接続を終了させる。
「docker container attach」コマンドでのコンテナの接続を終了させるには、「exit」コマンドを使用します。
「exit」コマンドを実行します。
root@05ccc53d8944:/# exit
exit
PS C:\Users\joeac>コンテナへの接続が終了します。
コンテナの動作状況を確認する。
「docker container ls -a」コマンドを実行します。
PS C:\Users\joeac> docker container ls -a
CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES
05ccc53d8944 ubuntu:22.04 "/bin/bash" 2 hours ago Exited (0) 5 minutes ago ubuntu22.04
9dcede2f3b1f httpd "httpd-foreground" 20 hours ago Exited (0) 20 hours ago webserver3
facb8262f20f nginx "/docker-entrypoint.…" 31 hours ago Exited (0) 25 hours ago webserver2
18cbe71fe4a8 nginx "/docker-entrypoint.…" 31 hours ago Exited (0) 31 hours ago webserver13行目に注目します。「ubuntu22.04」コンテナがあります。STATUS列から、このイメージがExited（停止）していることが分かります。「docker container attach」コマンドでは「exit」するとコンテナが停止することが分かります。
コンテナを再実行する。
コンテナを再実行させるには、「docker start」コマンドを使用します。
以下のコマンドを実行します。
- 「docker start ubuntu22.04」コマンド
- 「docker container attach ubuntu22.04」コマンド
接続を確認したら「exit」して接続を終了させます。
PS C:\Users\joeac> docker start ubuntu22.04
ubuntu22.04
PS C:\Users\joeac> docker container attach ubuntu22.04
root@05ccc53d8944:/# exit
exit
PS C:\Users\joeac>