【Docker入門】BusyBoxの主なコマンド

 BusyBoxは、多くの標準的なUNIXコマンドを1つの実行ファイルに組み込んだ軽量なツールボックスです。以下では、BusyBoxの主なコマンドをカテゴリ別に詳しく解説します。

1.シェル・エディタ

BusyBoxには、シェルやテキストエディタの代表的なコマンドが含まれています。

  • vi: テキストエディタであり、基本的なテキストファイルの編集に使用されます。
  • sed: ストリームエディタであり、テキスト処理やパターンマッチングに使用されます。
  • awk: テキスト処理ツールであり、テキストのパターン検索や変換に使用されます。

2.システム管理コマンド

BusyBoxには、システムの管理やファイル操作に関連するコマンドが含まれています。

  • coreutils: 基本的なUNIXコマンド群であり、ファイルの操作やディレクトリの管理などに使用されます。
  • tar: アーカイブの作成や解凍に使用されるコマンドです。
  • bzip: データの圧縮や解凍に使用されるコマンドです。

3.各種デーモン

BusyBoxには、システム上で常駐して実行される各種デーモンが含まれています。

  • cron: タスクのスケジューリングや自動実行を管理するデーモンです。
  • httpd: 軽量なWebサーバーであり、HTTPプロトコルに基づくWebページの提供に使用されます。

4.ネットワークコマンド

BusyBoxには、ネットワーク関連のコマンドが含まれています。

  • ping: ネットワーク機器やホストへの接続を確認するために使用されます。
  • ifconfig: ネットワークインターフェースの設定や表示を行うコマンドです。
  • wget: ファイルのダウンロードを行うためのコマンドです。

5.ユーザー管理コマンド

BusyBoxには、ユーザーやグループの管理に関連するコマンドが含まれています。

  • login: ユーザーのログインを許可し、認証を行うコマンドです。
  • su: ユーザーの切り替えを行うためのコマンドです。
  • useradd: 新しいユーザーアカウントの作成を行うコマンドです。

6.SELinux管理コマンド

BusyBoxには、SELinuxの管理に関連するコマンドが含まれています。

  • load_policy: SELinuxポリシーをロードするためのコマンドです。
  • restorecon: ファイルのSELinuxコンテキストを復元するためのコマンドです。

まとめ

以下に、BusyBoxの主なコマンドをカテゴリ別にまとめます。

カテゴリコマンド説明
シェル・エディタviテキストエディタ
sedストリームエディタ
awkテキスト処理ツール
システム管理coreutils基本的なUNIXコマンド群
tarアーカイブの作成や解凍
bzipデータの圧縮や解凍
各種デーモンcronタスクのスケジューリングや自動実行を管理
httpd軽量なWebサーバー
ネットワークpingネットワーク機器やホストへの接続を確認
ifconfigネットワークインターフェースの設定や表示
wgetファイルのダウンロード
ユーザー管理loginユーザーのログインを許可し、認証を行う
suユーザーの切り替えを行う
useradd新しいユーザーアカウントの作成
SELinux管理load_policySELinuxポリシーをロード
restoreconファイルのSELinuxコンテキストを復元
BusyBoxの主なコマンド

 BusyBoxはこれらのコマンドを単一の実行ファイルに組み込んで提供されており、システム管理やネットワーク操作などさまざまなタスクを実行するのに役立ちます。