
【Linux入門】パイプ
パイプ(|
)は、LinuxやUnix系オペレーティングシステムで使われる重要なコマンドの1つです。パイプを使用することで、1つのコマンドの出力を別のコマンドに渡して、それを処理することができます。これにより、異なるコマンドを組み合わせて強力なコマンドパイプラインを構築できます。
パイプの基本構文
基本的なパイプの構文は以下の通りです。
【書式】パイプコマンド1 | コマンド2
$ command1 | command2
これは、command1
の出力が command2
の入力に渡されることを示しています。
パイプの利点
コマンドの組み合わせ
パイプを使用すると、異なるコマンドを組み合わせて、複雑なタスクを単一のコマンドラインで実行できます。
リダイレクションより柔軟
パイプは、リダイレクションよりも柔軟であり、コマンドの出力をファイルに書き込むのではなく、別のコマンドに直接渡すことができます。
メモリ効率
パイプは、出力全体をファイルに保存せずに、ストリーム形式でデータを処理するため、メモリ効率が向上します。
パイプの例
1.基本の例
この例では、ls -l の出力が grep ".txt" に渡され、.txt という文字列を含む行だけが表示されます。
$ ls -l | grep ".txt"
2.less コマンドとの組み合わせ
cat コマンドを使用してファイルの内容を表示し、その結果を less コマンドに渡して、ページャで表示します。
$ cat filename.txt | less
3.ソートとユニークな行の取得
sort コマンドを使用してデータをソートし、その結果を uniq コマンドに渡して重複行を取り除きます。
$ sort data.txt | uniq
注意事項
- パイプの連結は、理論的には無限に続けることができますが、実際には使いやすさや可読性を考慮して適切な長さに保つことが重要です。
- パイプは、前のコマンドが正常に終了した場合にのみ次のコマンドが実行されます。途中でエラーが発生した場合、パイプ全体が失敗します。
まとめ
パイプは、シェルスクリプトやコマンドラインでの作業の中で非常に強力であり、様々なタスクを効果的に処理するための重要なツールです。