【Linux入門】シェルスクリプトとは
概要
シェルスクリプトは、LinuxやUnix系オペレーティングシステムで使用されるスクリプトプログラミング言語であり、シェル(コマンドラインインターフェース)を用いてシステムやプログラムの自動化、タスクの自動実行、環境の設定、プロセス管理などを行うためのスクリプトです。
シェル
シェルは、ユーザーとオペレーティングシステムの間で対話を行うインターフェースです。シェルはコマンドの実行、プログラムの起動、ファイル操作などの基本的な操作を可能にします。Linux系システムではbash
(Bourne Again SHell)、sh
(Bourne SHell)、zsh
(Z SHell)などが一般的なシェルです。
シェルスクリプトの構造
シェルスクリプトは通常、テキストファイルとして保存され、実行権限が付与されている必要があります。一般的な構造は以下の通りです。
#!/bin/bash
# コメント: スクリプトの目的や説明
# スクリプトの本体
echo "Hello, World!"
# 終了
- '
#!/bin/bash
' : シェバン(shebang)と呼ばれる行で、このスクリプトを実行するためのシェルのパスを指定します。 - '
#
' : ハッシュ記号で始まる行はコメント行であり、実行時には無視されます。
変数と環境変数
シェルスクリプトでは変数を定義して利用できます。また、環境変数も扱え、システムの状態や設定にアクセスできます。
name="John"
echo "Hello, $name"
制御構造
条件分岐やループなどの制御構造が利用でき、複雑なプログラムロジックを構築することができます。
if [ $age -gt 18 ]; then
echo "You are an adult."
else
echo "You are a minor."
fi
コマンドの実行
シェルスクリプトは、コマンドラインで手動で実行されるだけでなく、他のスクリプトやプログラムからも呼び出されることがあります。
# 他のスクリプトから呼び出される関数
function greet() {
echo "Hello from the function!"
}
greet
ファイル操作
ファイルの読み込み、書き込み、コピー、削除などのファイル操作もシェルスクリプトで行えます。
# ファイルのコピー
cp source.txt destination.txt
シェルスクリプトの実行
シェルスクリプトは、ターミナルで ./script.sh
のように実行権限を付与して直接実行したり、他のスクリプトやプログラムから呼び出されて利用されます。
./myscript.sh
シェルスクリプトの利点
- 自動化 : タスクやプロセスを自動化するために使用され、手動での作業を最小限に抑えます。
- 再利用性 : 同じコードを繰り返し使用することができ、保守性が向上します。
- 環境構築 : システムの設定や環境構築を行うのに便利です。
- 一貫性 : 複雑な手順や設定を一貫した方法で実行できます。
- プロセス管理 : プロセスの制御や監視を行うために使用されます。
まとめ
シェルスクリプトはシステム管理者や開発者にとって非常に強力なツールであり、Linuxシステム上での様々なタスクを効率的に処理するために利用されています。