【Linux入門】nl コマンド:行番号を付けて表示する

コマンドの概要

 nlコマンドは、指定されたテキストファイルの行に行番号を振り、その行と行番号を表示するためのコマンドです。テキストファイル内の行に番号をつけて表示することができます。

主なオプションと説明

オプション説明
-b STYLE本文の行番号のスタイルを指定。スタイルは下表を参照
-f STYLEフッタの行番号のスタイルを指定。スタイルは下表を参照
-h STYLEヘッダの行番号のスタイルを指定。スタイルは下表を参照
-i FORMAT行番号のインターバル(ステップ)を指定。
-n FORMAT行番号のフォーマットを指定。
-w WIDTH行番号の表示幅を指定。
-s STRING行番号の後ろに文字列を加える。
主なオプションと説明

-b、-f、-hオプションで指定するスタイル

オプション説明
a全ての行に対して行番号を付ける。
t空行以外に対して行番号を付ける。
n空行に対して行番号を付ける。
p パターンパターン(正規表現)に一致する行に対して行番号を付ける。
-b、-f、-hオプション

コマンドの使用例と解説

1.'/etc/passwd' ファイルの行番号を振って表示

ファイルの各行に行番号が表示されます。

$ nl /etc/passwd
     1	root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
     2	bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
     3	daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
     4	adm:x:3:4:adm:/var/adm:/sbin/nologin
     5	lp:x:4:7:lp:/var/spool/lpd:/sbin/nologin
(省略)

2.'/etc/passwd' ファイルに行番号を3つ飛ばしで表示

-i オプションでインターバル(ステップ)を指定して行番号を表示。

$ nl -i 3 /etc/passwd
     1	root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
     4	bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
     7	daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
    10	adm:x:3:4:adm:/var/adm:/sbin/nologin
    13	lp:x:4:7:lp:/var/spool/lpd:/sbin/nologin
(省略)

3.'/etc/passwd' ファイルの行番号の表示幅を5に設定

-w オプションで行番号の表示幅を指定。

$ nl -w 5 /etc/passwd
    1	root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
    2	bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
    3	daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
(省略)
   48	jiro:x:1002:1002::/home/jiro:/bin/bash
   49	hanako:x:1003:1003::/home/hanako:/bin/bash

4.'/etc/passwd' ファイルの行番号と本文の区切りに「 : 」を使用して表示

-s オプションで区切り文字列を指定して行番号と本文を区切ります。

$ nl -s: /etc/passwd
     1:root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
     2:bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
     3:daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
     4:adm:x:3:4:adm:/var/adm:/sbin/nologin
     5:lp:x:4:7:lp:/var/spool/lpd:/sbin/nologin
(省略)

 これらの例は、nlコマンドの基本的な使用法を示しています。様々なオプションを利用して、行番号の表示スタイルやフォーマットを調整することができます。