【Linux入門】IPv4のクラス概念
IPv4のクラス概念は、初期のIPv4アドレス割り当て方式であり、IPアドレスをネットワーク部とホスト部に分ける方法を定義しています。以下にIPv4のクラス概念について詳しく解説します。
クラスA
- クラスAのアドレス範囲は、0.0.0.0から127.255.255.255までです。
- クラスAのアドレスの最初のビットが0で始まり、次の7ビットがネットワーク部を示し、残りの25ビットがホスト部を示します。
- クラスAは非常に大規模なネットワークに使用され、各ネットワークは1677万7744のホストアドレスを持つことができます。
クラスB
- クラスBのアドレス範囲は、128.0.0.0から191.255.255.255までです。
- クラスBのアドレスの最初の2ビットが10で始まり、次の14ビットがネットワーク部を示し、残りの16ビットがホスト部を示します。
- クラスBは中規模のネットワークに使用され、各ネットワークは6万5536のホストアドレスを持つことができます。
クラスC
- クラスCのアドレス範囲は、192.0.0.0から223.255.255.255までです。
- クラスCのアドレスの最初の3ビットが110で始まり、次の21ビットがネットワーク部を示し、残りの8ビットがホスト部を示します。
- クラスCは小規模のネットワークに使用され、各ネットワークは254のホストアドレスを持つことができます。
クラスDとクラスE
- クラスDのアドレス範囲は、224.0.0.0から239.255.255.255までで、マルチキャスト通信に使用されます。
- クラスEのアドレス範囲は、240.0.0.0から255.255.255.255までで、将来の利用のために予約されています。
CIDR(Classless Inter-Domain Routing)
- CIDRは、クラス概念に代わるIPアドレスの割り当て方式であり、より柔軟なネットワーク設計を可能にします。
- CIDRでは、IPアドレスとサブネットマスクの組み合わせによってネットワークを識別し、クラスA、B、Cの枠組みにとらわれないアドレスの割り当てが可能です。
まとめ
IPv4のクラス概念は、ネットワーク設計の初期段階で使用されましたが、インターネットの成長とネットワークの多様化に対応できなくなりました。CIDRの導入により、IPアドレスの割り当てがより効率的に行われ、ネットワークの柔軟性が向上しました。