【Linux入門】traceroute コマンド:ホストまでの経路を調べる

コマンドの概要

 「traceroute」コマンドは、パケットがネットワーク上を経由して目的地に到達する過程を追跡し、経路上の各ホップの遅延時間を示すユーティリティです。目的地への経路上にあるホップ(ルーター)を特定し、その経路上で発生する遅延を調査するのに役立ちます。

主なオプションと説明

オプション説明
-4IPv4を使用する。
-6IPv6を使用する。
-IICMPエコーリクエストを使用してトレースを実行する。
-TTCP SYNセグメントを使用してトレースを実行する。
-UUDPパケットを使用してトレースを実行する。
-q1カ所ごとのパケット送信回数を指定する。(デフォルトは5秒)
-m max_ttlトレースの最大TTL(Time-To-Live)を指定する。
-w timeout各ホップの応答を待つタイムアウト時間を指定する。(デフォルトは5秒)
-p port宛先ポート番号を指定(TCPやUDPトレース時に使用)する。
主なオプションと説明

コマンドの使用例と解説

1.ICMPパケットを使用してトレースを実行する。

 このコマンドは、ドメイン「example.com」に対してICMPエコーリクエストを使用してトレースを実行し、経路上の各ホップを示します。

$ traceroute example.com

2.TCP SYNセグメントを使用してトレースを実行する。

 このコマンドは、ドメイン「example.com」に対してTCP SYNセグメントを使用してトレースを実行し、経路上の各ホップを示します。

$ traceroute -T example.com

3.トレースの最大TTLを指定する。

 このコマンドは、トレースで使用するTTL(Time-To-Live)の最大値を30に設定します。これにより、30個のホップまでの経路を表示します。

$ traceroute -m 30 example.com

4.UDPパケットを使用してトレースを実行する。

 このコマンドは、ドメイン「example.com」に対してUDPパケットを使用してトレースを実行し、経路上の各ホップを示します。

$ traceroute -U example.com

まとめ

 「traceroute」コマンドは、ネットワークのトラブルシューティングやネットワーク経路の調査に広く使用されます。目的地までの経路やネットワーク上の遅延を理解するために役立ちます。