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【Linux】ファイルの末尾を表示する：tailコマンド
tail コマンドの概要
「tail」コマンドは、指定したファイルの末尾部分を表示するためのLinuxコマンドです。デフォルトでは、ファイルの最後の10行を表示します。このコマンドは、ログファイルの最新のエントリを確認する際や、ファイルの末尾部分を素早くチェックしたい場合に役立ちます。また、「tail」コマンドには、ファイルの更新をリアルタイムで監視する機能もあり、特定のイベントが発生するたびにログファイルが更新される場合に便利です。
【構文】tail [オプション] [ファイル名...]
- [オプション]： 表示する行数やバイト数を指定するためのオプション。
- [ファイル...]： 表示する対象のファイル。複数のファイルを指定することもできます。
主な用途
- テキストファイルの末尾を確認するために、最後の数行を表示する。
- ログファイルの最新のエントリを確認する。
- ファイルの内容を部分的に閲覧することで、内容の把握やエラーチェックを行う。
- ファイルの更新をリアルタイムで監視する。
主なオプションと説明
以下の表に、「tail」コマンドの主なオプションとその説明をまとめます。
| オプション | 説明 |
|---|---|
-n | 末尾から表示する行数を指定します。K には表示する行数を指定します。例：-n 5 で最後の5行を表示します。 |
-c | 末尾から表示するバイト数を指定します。K には表示するバイト数を指定します。例：-c 20 で最後の20バイトを表示します。 |
-f | ファイルの末尾を追跡し、内容が追加されるとその追加部分を表示します。 |
-q | 複数のファイルを指定したときに、ファイル名を表示しません。 |
コマンドの使用例と解説
以下に、tail コマンドの具体的な使用例とその出力例を示します。
サンプルファイルの作成
まず、以下の内容を持つサンプルファイル「example.txt」 を作成します。
・「nano example.txt」コマンドを実行します。
nanoエディタを起動して、「example.txt」ファイルを作成します。
user01@ubuntu-vm:~$ nano example.txt以下の内容を入力します。
Line 1: This is the first line.
Line 2: This is the second line.
Line 3: This is the third line.
Line 4: This is the fourth line.
Line 5: This is the fifth line.
Line 6: This is the sixth line.
Line 7: This is the seventh line.
Line 8: This is the eighth line.
Line 9: This is the ninth line.
Line 10: This is the tenth line.
Line 11: This is the eleventh line.
Line 12: This is the twelfth line.入力したら、「Ctrl + O」キーを入力して「Enter」キーで保存、「Ctrl + X」キーでnanoエディタを終了させます。
１．デフォルトの使用方法
・「tail example.txt」コマンドを実行します。
デフォルトでは、末尾から10行までが表示されます。
user01@ubuntu-vm:~$ tail example.txt
Line 3: This is the third line.
Line 4: This is the fourth line.
Line 5: This is the fifth line.
Line 6: This is the sixth line.
Line 7: This is the seventh line.
Line 8: This is the eighth line.
Line 9: This is the ninth line.
Line 10: This is the tenth line.
Line 11: This is the eleventh line.
Line 12: This is the twelfth line.２．表示する行数を指定
・「tail -n 5 example.txt」コマンドを実行します。
末尾から5行目まで表示されます。
user01@ubuntu-vm:~$ tail -n 5 example.txt
Line 8: This is the eighth line.
Line 9: This is the ninth line.
Line 10: This is the tenth line.
Line 11: This is the eleventh line.
Line 12: This is the twelfth line.３．末尾から特定のバイト数を表示
・「tail -c 20 example.txt」コマンドを実行します。
末尾から20バイトを表示します。
user01@ubuntu-vm:~$ tail -c 20 example.txt
s the twelfth line.４．複数のファイルの末尾を表示
サンプルとして別のファイル「another_example.txt」を作成します。
nanoエディタを起動して、「another_example.txt」ファイルを作成します。
user01@ubuntu-vm:~$ nano another_example.txt以下の内容を入力します。
First line of another file.
Second line of another file.
Third line of another file.
Fourth line of another file.入力したら、「Ctrl + O」キーを入力して「Enter」キーで保存、「Ctrl + X」キーでnanoエディタを終了させます。
・「tail example.txt another_example.txt」コマンドを実行します。
user01@ubuntu-vm:~$ tail example.txt another_example.txt
==> example.txt <==
Line 3: This is the third line.
Line 4: This is the fourth line.
Line 5: This is the fifth line.
Line 6: This is the sixth line.
Line 7: This is the seventh line.
Line 8: This is the eighth line.
Line 9: This is the ninth line.
Line 10: This is the tenth line.
Line 11: This is the eleventh line.
Line 12: This is the twelfth line.
==> another_example.txt <==
First line of another file.
Second line of another file.
Third line of another file.
Fourth line of another file.５．ファイル名を表示せずに複数のファイルの末尾を表示
・「tail -q example.txt another_example.txt」コマンドを実行します。
ファイル名が表示されずに複数のファイルの先頭が表示されます。
user01@ubuntu-vm:~$ tail -q example.txt another_example.txt
Line 3: This is the third line.
Line 4: This is the fourth line.
Line 5: This is the fifth line.
Line 6: This is the sixth line.
Line 7: This is the seventh line.
Line 8: This is the eighth line.
Line 9: This is the ninth line.
Line 10: This is the tenth line.
Line 11: This is the eleventh line.
Line 12: This is the twelfth line.
First line of another file.
Second line of another file.
Third line of another file.
Fourth line of another file.演習で作成したファイルの削除
演習で使用したファイルを削除します。
・「rm example.txt another_example.txt」コマンドを実行し、「ls」コマンドで削除されたかどうかを確認します。
user01@ubuntu-vm:~$ rm example.txt another_example.txt
user01@ubuntu-vm:~$ ls
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これらの例を通じて、「tail」コマンドを使うことで、ファイルの末尾部分を簡単に確認する方法が理解できたと思います。「tail」 コマンドは、特にログファイルの確認やリアルタイムの監視に非常に便利です。