【Linux】ユーザー管理コマンド

 Linuxでは、システム上のユーザーアカウントを作成、管理、削除するためにいくつかのコマンドが提供されています。これらのコマンドは、システム管理者がユーザーアカウントの管理を効率的に行うためのものです。特に、rootユーザーはシステム全体を管理する権限を持ち、ユーザー管理コマンドを使用して他のユーザーアカウントの管理を行います。

ユーザー管理を行うコマンドと説明

コマンド説明
useradd新しいユーザーアカウントを作成します。
usermod既存のユーザーアカウントの情報を変更します。
userdelユーザーアカウントを削除します。
passwdユーザーアカウントのパスワードを設定または変更します。
groupadd新しいグループを作成します。
groupmod既存のグループの情報を変更します。
groupdelグループを削除します。
id現在のユーザーまたは指定したユーザーのユーザーID(UID)やグループID(GID)を表示します。
chageユーザーアカウントのパスワード有効期限を管理します。
su他のユーザーに切り替えます。
sudo一時的に管理者権限でコマンドを実行します。
ユーザー管理を行うコマンド

rootユーザーの役割

 rootユーザーは、Linuxシステムのスーパーユーザーであり、すべての権限を持っています。rootユーザーはシステム全体の管理を行い、ユーザーアカウントの作成、削除、変更、パスワード管理、システム設定の変更、ソフトウェアのインストールなど、幅広いタスクを実行します。

suコマンドについて

 su(エスユー、ス)コマンドは、現在のユーザーから他のユーザー(通常はrootユーザー)に切り替えるために使用されます。

su」と「su -」の違い

コマンド説明
su指定したユーザーに切り替えますが、元のユーザーの環境変数を引き継ぎます。
su -指定したユーザーに切り替え、そのユーザーのログインシェルと環境変数を読み込みます。
su」と「su -」の違い

rootユーザーへの切り替え:「su」

 現在のユーザーからrootユーザーに切り替えますが、元のユーザーの環境変数がそのまま引き継がれます。

su

rootユーザーへの完全な切り替え:「su -」

 現在のユーザーからrootユーザーに完全に切り替え、rootユーザーのログインシェルと環境変数を読み込みます。これにより、rootユーザーとしてログインした場合と同じ環境が提供されます。

su -

まとめ

 Linuxのユーザー管理コマンドは、システム管理者がユーザーアカウントを効率的に管理するためのツールです。rootユーザーは、システム全体を管理する役割を持ち、適切なコマンドを使用してユーザーの作成、変更、削除を行います。「su」コマンドを使用して他のユーザーに切り替える際には、「su」と「su -」の違いを理解して使い分けることが重要となります。