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【Linux】ファイルの構成情報を表示する:wcコマンド

wc コマンドの概要

 「wc (word count)」 コマンドは、指定したファイルまたは標準入力からのデータの行数、単語数、バイト数、文字数をカウントして表示する Linuxコマンドです。テキストファイルの基本的な構成情報を確認するために使用されます。特定のオプションを指定することで、必要な情報だけを取得することも可能です。

【構文】
wc [オプション] [ファイル名...]

  • [オプション]: カウントする情報を指定するためのオプション。
  • [ファイル名...]: カウント対象のファイル。省略すると標準入力から読み取ります。

主なオプションと説明

以下の表に、「wc」コマンドの主なオプションとその説明をまとめます。

オプション説明
-l行数を表示します。
-w単語数を表示します。
-cバイト数を表示します。
-m文字数を表示します。
-L最長行の長さ(文字数)を表示します。
主なオプションと説明

コマンドの使用例と解説

以下に、「wc」コマンドの具体的な使用例とその出力例を示します。

1.サンプルファイルの作成:example.txt

まず、以下の内容を持つサンプルファイル「example.txt」を作成します。

・「nano example.txt」コマンドを実行します。

nanoエディタを起動して、「example.txt」ファイルを作成します。

user01@ubuntu-vm:~$ nano example.txt

以下の内容を入力します。

Hello World
This is a test file.
It contains multiple lines.

入力したら、「Ctrl + S」キーを入力して保存、「Ctrl + X」キーでnanoエディタを終了させます。

2.行数、単語数、バイト数を表示

・「wc example.txt」コマンドを実行します。

行数、単語数、バイト数の順に表示します。この例では、example.txt は3行、8単語、49バイトです。

user01@ubuntu-vm:~$ wc example.txt
 3 11 61 example.txt

3.行数のみを表示

・「wc -l example.txt」コマンドを実行します。

行数のみを表示します。example.txt は3行です。

user01@ubuntu-vm:~$ wc -l example.txt
3 example.txt

4.単語数のみを表示

・「wc -w example.txt」コマンドを実行します。

単語数のみを表示します。example.txt は8単語です。

user01@ubuntu-vm:~$ wc -w example.txt
11 example.txt

5.バイト数のみを表示

・「wc -c example.txt」コマンドを実行します。

バイト数のみを表示します。「example.txt」は49バイトです。

user01@ubuntu-vm:~$ wc -c example.txt
61 example.txt

6.文字数のみを表示

・「wc -m example.txt」コマンドを実行します。

文字数のみを表示します。「example.txt」は49文字です(バイト数と同じ)。

user01@ubuntu-vm:~$ wc -m example.txt
61 example.txt

7.最長行の長さを表示

・「wc -L example.txt」コマンドを実行します。

最長行の長さを表示します。「example.txt」の最長行は29文字です。

user01@ubuntu-vm:~$ wc -L example.txt
27 example.txt

8.標準入力からのデータをカウント

・「echo -e "Hello\nWorld\n" | wc」コマンドを実行します。

 echoコマンドの標準出力をwcコマンドの標準入力で受け取ります。この標準入力からのデータ("Hello\nWorld\n")の行数、単語数、バイト数を表示します。この場合、2行、2単語、12バイトです。

user01@ubuntu-vm:~$ echo -e "Hello\nWorld\n" | wc
      3       2      13

9.複数ファイルのカウント

サンプルファイルを2つ作成します。

サンプルファイルの作成:example1.txt

以下の内容を持つサンプルファイル「example1.txt」を作成します。

・「nano example1.txt」コマンドを実行します。

nanoエディタを起動して、「example1.txt」ファイルを作成します。

user01@ubuntu-vm:~$ nano example1.txt

以下の内容を入力します。

Hello

入力したら、「Ctrl + S」キーを入力して保存、「Ctrl + X」キーでnanoエディタを終了させます。

サンプルファイルの作成:example2.txt

以下の内容を持つサンプルファイル「example2.txt」を作成します。

・「nano example2.txt」コマンドを実行します。

nanoエディタを起動して、「example2.txt」ファイルを作成します。

user01@ubuntu-vm:~$ nano example2.txt

以下の内容を入力します。

World

入力したら、「Ctrl + S」キーを入力して保存、「Ctrl + X」キーでnanoエディタを終了させます。

・「wc example1.txt example2.txt」コマンドを実行します。

各ファイルの行数、単語数、バイト数と、合計の行数、単語数、バイト数を表示します。

user01@ubuntu-vm:~$ wc example1.txt example2.txt
 1  1  6 example1.txt
 1  1  6 example2.txt
 2  2 12 合計

10.演習で作成したファイルの削除

演習で使用したファイルを削除します。

・「rm example.txt example1.txt example2.txt」コマンドを実行し、「ls」コマンドで削除されたかどうかを確認します。

user01@ubuntu-vm:~$ rm example.txt example1.txt example2.txt
user01@ubuntu-vm:~$ ls
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まとめ

 この演習を通じて、「wc」コマンドを使うことで、ファイルの基本的な構成情報を効率的に取得する方法が理解できるでしょう。「wc」コマンドは、テキストデータの解析や簡単な統計情報の取得に非常に有用です。