【Linux】cronとatのアクセス制御
Linuxシステム管理において、特定の時間にタスクを自動実行するためのツールとして、cronとatは広く利用されています。しかし、これらのツールをユーザーに無制限に使用させると、システムの負荷が増大し、他の重要なジョブの処理に遅延が生じる可能性があります。
cronとatのアクセス制御の概要
cronやatをユーザーに無制限に利用されるとシステムの負荷が高まり、他のジョブの処理に遅延が発生する可能性があります。これを防ぐために、cronやatにはユーザー単位で利用制限をかけることができるアクセス制御の機能があります。利用を許可するか拒否するかは、専用のファイルで設定します。
cron/atのアクセス制御に使用するファイル
ファイル | 説明 |
---|---|
/etc/cron.allow | cronの利用を許可するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/cron.deny | cronの利用を拒否するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/at.allow | atの利用を許可するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/at.deny | atの利用を拒否するユーザーを記載するファイル。 |
cron/atのアクセス制御ファイルの評価フロー
アクセス制御ファイルの評価は下図のフローで行われます。
cron/atのアクセス制御フローの解説
フロー | 処理内容 |
---|---|
cron.allow /at.allow が存在するか? | Yesの場合:cron.allow /at.allow に記載されているユーザーのみ利用可能。 |
cron.allow /at.allow が存在するか? | Noの場合:次のフローへ。 |
cron.deny /at.deny が存在するか? | Yesの場合:cron.deny /at.deny に記載されていないユーザーが利用可能。 |
cron.deny /at.deny が存在するか? | Noの場合:rootユーザーのみ利用可能。 |
まとめ
cronとatのアクセス制御を適切に設定することで、システムリソースの利用を効率的に管理し、システムの負荷を抑えることができます。利用制限をかけるためのファイルとして、cron.allow
、cron.deny
、at.allow
、at.deny
があります。これらのファイルを利用して、どのユーザーがcronやatを使用できるかを細かく設定することができます。アクセス制御ファイルの評価フローに従って設定することで、適切なユーザーにのみcronやatの利用を許可することができます。
ファイル | 説明 |
---|---|
/etc/cron.allow | cronの利用を許可するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/cron.deny | cronの利用を拒否するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/at.allow | atの利用を許可するユーザーを記載するファイル。 |
/etc/at.deny | atの利用を拒否するユーザーを記載するファイル。 |
このように、アクセス制御ファイルを使用して、cronやatの利用を制御することで、システム管理をより効率的に行うことができます。