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【Linux】コマンドの別名解除:unaliasコマンド
unalias
コマンドの概要
「unalias
」コマンドは、シェルで定義されたエイリアス(別名)を解除するためのコマンドです。エイリアスは、コマンドの短縮形や別名を指定するために使われ、頻繁に使用するコマンドの入力を簡素化するために利用されます。しかし、必要なくなったエイリアスを解除したい場合や、一時的にエイリアスを無効にしたい場合には、「unalias
」コマンドを使用します。
【構文】unalias [別名]
コマンドの主なオプション
オプション | 説明 |
---|---|
-a | 定義されているすべてのエイリアスを解除します。 |
コマンドの使用例と解説
使用例 | 説明 |
---|---|
unalias ll | ll というエイリアスを解除します。 |
unalias gs | gs というエイリアスを解除します。 |
unalias -a | 設定されているすべてのエイリアスを解除します。 |
使用例と詳細な解説
1.エイリアスの設定
以下のコマンドを実行してエイリアスを作成します。
- 「
alias ll='ls -l'
」コマンド - 「
alias c='clear'
」コマンド
user01@ubuntu-vm:~$ alias ll='ls -l'
user01@ubuntu-vm:~$ alias c='clear'
設定したエイリアスを実行します。
以下のコマンドを実行します。
- 「
ll
」コマンド - 「
c
」コマンド
user01@ubuntu-vm:~$ ll
合計 36
drwx------ 4 user01 user01 4096 5月 5 14:52 snap
drwxr-xr-x 2 user01 user01 4096 1月 1 10:51 ダウンロード
(省略)
user01@ubuntu-vm:~$ c
# 画面がクリアされます
user01@ubuntu-vm:~$
2.エイリアスの確認
・「alias
」コマンドを実行します。
エイリアスの一覧が表示されます。
user01@ubuntu-vm:~$ alias
alias alert='notify-send --urgency=low -i "$([ $? = 0 ] && echo terminal || echo error)" "$(history|tail -n1|sed -e '\''s/^\s*[0-9]\+\s*//;s/[;&|]\s*alert$//'\'')"'
alias c='clear'
alias egrep='egrep --color=auto'
alias fgrep='fgrep --color=auto'
alias grep='grep --color=auto'
alias l='ls -CF'
alias la='ls -A'
alias ll='ls -l'
alias ls='ls --color=auto'
3.エイリアスの解除
・「unalias ll
」コマンドを実行し、再度「ll
」と入力ます。
「ll
」というエイリアスが解除され、再度「ll
」と入力してもエイリアスとしては機能しません。
user01@ubuntu-vm:~$ unalias ll
user01@ubuntu-vm:~$ ll
ll: コマンドが見つかりません
4.エイリアス解除後の確認
・「alias
」コマンドを実行します。
「ll
」が表示されなくなり、「c
」だけがエイリアスとして残っていることが確認できます。
user01@ubuntu-vm:~$ alias
alias alert='notify-send --urgency=low -i "$([ $? = 0 ] && echo terminal || echo error)" "$(history|tail -n1|sed -e '\''s/^\s*[0-9]\+\s*//;s/[;&|]\s*alert$//'\'')"'
alias c='clear'
alias egrep='egrep --color=auto'
alias fgrep='fgrep --color=auto'
alias grep='grep --color=auto'
alias l='ls -CF'
alias la='ls -A'
alias ls='ls --color=auto'
5.すべてのエイリアスの解除
・「unalias -a
」コマンドを実行し、「alias
」コマンドでエイリアスの一覧を確認します。
すべてのエイリアスが解除されます。このコマンドは慎重に使用する必要があります。
user01@ubuntu-vm:~$ unalias -a
user01@ubuntu-vm:~$ alias
user01@ubuntu-vm:~$
まとめ
「unalias
」コマンドを使うことで、設定されたエイリアスを簡単に解除することができます。特定のエイリアスを解除する方法や、すべてのエイリアスを一度に解除する方法を覚えておくことで、システムの動作を柔軟に管理することができます。