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【Linux】ラベルやUUIDを一覧表示する:blkidコマンド

blkidコマンドの概要
blkidコマンドは、Linuxシステムで利用可能なブロックデバイスの情報を表示するためのコマンドです。特に、各デバイスに割り当てられたファイルシステムのラベル(LABEL)やUUIDを簡単に確認することができます。このコマンドを使用することで、システム上のデバイスを識別しやすくなり、マウント設定などの際に役立ちます。
【構文】blkid
※オプションを指定することもできますが、詳しくは「blkid --help」コマンドでヘルプ情報を確認してみてください。

blkidの出力内容
blkidコマンドの出力には、以下のような情報が含まれます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| LABEL | ファイルシステムのラベル。MBR形式で使用される。 |
| UUID | ファイルシステムのUUID。MBR形式で使用される。 |
| PARTLABEL | パーティションのラベル。GPT形式で使用される。 |
| PARTUUID | パーティションのUUID。GPT形式で使用される。 |
/etc/fstabファイルの4番目のフィールドの主なマウントオプション
/etc/fstabファイルの4番目のフィールドであるマウントオプションもディスクの管理に大きく影響します。そこで、ここで、マウントオプションの一覧を表にまとめておきます。
| オプション | 説明 |
|---|---|
| default | デフォルトのマウントオプションを設定します(async, auto, dev, exec, nouser, rw, suid)。 |
| async | ファイルシステム操作を非同期で行います。 |
| auto | mount -aで自動的にマウントされるようにします。 |
| noauto | 自動的にマウントされないようにします。 |
| exec | ファイルシステム上のバイナリを実行可能にします。 |
| noexec | ファイルシステム上のバイナリを実行不可にします。 |
| ro | 読み取り専用でマウントします。 |
| rw | 読み書き可能でマウントします。 |
| user | 一般ユーザーがマウント可能にします。 |
| users | マウントしたユーザー以外のユーザーもアンマウント可能にします。 |
| nouser | 一般ユーザーがマウントできないようにします。 |
| suid | SUIDおよびSGIDを有効にします。 |
コマンドの使用例と解説
1.「su -」コマンドを実行する。
・「su -」コマンドを実行します。
rootユーザーに切り替えておきます。パスワードの入力が求められたら、パスワードを入力します。
user01@ubuntu-vm:~$ su -
パスワード:
root@ubuntu-vm:~#2.ラベルやUUIDを一覧表示する。
・「blkid」コマンドを実行します。
root@ubuntu-vm:~# blkid
/dev/sda2: UUID="d1db5788-dc61-4390-b391-f0a93585f6f0" BLOCK_SIZE="4096" TYPE="ext4" PARTUUID="8bf38d40-db3b-48f7-b2bc-5c870ccc0747"
/dev/loop1: TYPE="squashfs"
/dev/sdd2: PARTLABEL="part2" PARTUUID="2f12190b-8bac-4bf9-a35f-13bace2323bf"
/dev/sdd1: PARTLABEL="part1" PARTUUID="91cd468f-0dae-4a10-b92f-f0a681f34e5b"
/dev/loop8: TYPE="squashfs"
/dev/sdb1: LABEL="MyVolume2" UUID="123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001" BLOCK_SIZE="512" TYPE="xfs" PARTUUID="80aee6c2-01"
/dev/loop15: TYPE="squashfs"
/dev/loop6: TYPE="squashfs"
/dev/loop13: TYPE="squashfs"
/dev/loop4: TYPE="squashfs"
/dev/loop11: TYPE="squashfs"
/dev/loop2: TYPE="squashfs"
/dev/loop0: TYPE="squashfs"
/dev/loop9: TYPE="squashfs"
/dev/sdc1: LABEL="MyVolume1" UUID="123e4567-e89b-12d3-a456-426614174000" BLOCK_SIZE="4096" TYPE="ext4" PARTLABEL="Linux filesystem" PARTUUID="7cc777d0-6998-4f89-82cd-ed393461fa23"
/dev/loop16: TYPE="squashfs"
/dev/loop7: TYPE="squashfs"
/dev/sda1: UUID="21EB-BA4B" BLOCK_SIZE="512" TYPE="vfat" PARTLABEL="EFI System Partition" PARTUUID="c6f95b4b-3536-4c77-bd19-e2b180026259"
/dev/loop14: TYPE="squashfs"
/dev/loop5: TYPE="squashfs"
/dev/loop12: TYPE="squashfs"
/dev/loop3: TYPE="squashfs"
/dev/loop10: TYPE="squashfs"3.特定のデバイスのラベルとUUID情報を表示する。
・「blkid /dev/sdb1」コマンドを実行します。
/dev/sdb1のデバイスに対して、ファイルシステムのラベルやUUID情報を表示します。
root@ubuntu-vm:~# blkid /dev/sdb1
/dev/sdb1: LABEL="MyVolume2" UUID="123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001" BLOCK_SIZE="512" TYPE="xfs" PARTUUID="80aee6c2-01"まとめ
blkidコマンドは、システム上の各デバイスに割り当てられたファイルシステムのラベルやUUIDを確認するのに非常に便利なツールです。これにより、/etc/fstabファイルの設定時にデバイスを正確に識別することができます。また、ファイルシステムのマウントオプションを正しく設定することで、システムのセキュリティやパフォーマンスを最適化することが可能です。
