【Linux】ディスクパーティション

 ディスクパーティションとは、ハードディスクを複数の論理セクションに分割することを指します。この分割により、異なるファイルシステムやオペレーティングシステムを同じディスク上に配置することが可能となります。Linuxをインストールする際には、自動的にディスクが分割される場合もあれば、ユーザーが手動でパーティションを設定する場合もあります。ディスクパーティションは、データの管理や保護、システムのパフォーマンス向上など、多くのメリットを提供します。ここでは、ディスクパーティションの基本概念、パーティションテーブルの種類とその特徴について解説します。

ディスクパーティションとは

 ディスクパーティションは、ハードディスクを複数の論理セクションに分割することを指します。これにより、異なるファイルシステムやオペレーティングシステムを同じディスク上に配置できます。ディスクパーティションは、一般的にパーティションと呼ばれます。

パーティションの種類と作成方法

  • 自動分割:Linuxをインストールする際に、インストーラーがディスクを自動的に分割します。
  • 手動分割:ユーザーが手動でパーティションを作成し、サイズや種類を設定します。

ディスクパーティションを分割するメリット

メリット説明
データの分離システムファイルとユーザーデータを別々のパーティションに分けることで、データ保護と管理が容易になります。
パフォーマンスの向上スワップ領域やログファイルを別のパーティションに配置することで、ディスクI/Oの競合を減少させ、パフォーマンスを向上させます。
バックアップとリストアの簡便化必要なパーティションのみバックアップ・リストアできるため、時間とリソースを節約できます。
異なるファイルシステムの使用異なるパーティションに異なるファイルシステムを使用することで、特定の用途に最適化されたストレージ構成が可能です。
マルチブートのサポート複数のオペレーティングシステムを同じディスク上にインストールし、ブート時に選択可能にすることができます。
ディスクパーティションを分割するメリット

パーティションテーブル

 パーティションテーブルは、ディスク上のパーティション情報を管理するためのデータ構造です。主にMBR(Master Boot Record)とGPT(GUID Partition Table)の2種類があります。

種類特徴制限
MBR古くから使用されているパーティションテーブル形式。最大4つのプライマリパーティションをサポート。2TB以上のディスクをサポートしない。パーティション数が4つに制限される。
GPT新しいパーティションテーブル形式。128個以上のパーティションをサポート。古いシステムでは互換性がない場合がある。

MBR(Master Boot Record)

  • 特徴:ディスクの最初のセクターに配置され、最大4つのプライマリパーティションをサポートします。
  • 制限:2TBまでのディスクしかサポートできず、パーティション数が4つまでに制限されます。

GPT(GUID Partition Table)

  • 特徴:より多くのパーティションをサポートし、2TBを超えるディスクにも対応します。各パーティションに一意のGUIDを割り当てます。
  • 利点:信頼性が高く、データの損失リスクが低いです。

まとめ

 ディスクパーティションは、システム管理とデータ保護のために非常に重要です。パーティションテーブルにはMBRとGPTの2種類があり、それぞれ異なる特性と利点があります。適切なパーティションの設定と管理を行うことで、システムのパフォーマンスと信頼性を向上させることができます。