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【Linux】コマンドでマウントする:mountコマンド
mountコマンドの概要
mount
コマンドは、Linuxシステムでファイルシステムをデバイスからディレクトリにマウントするためのコマンドです。マウントすることで、デバイス内のデータをファイルシステムとしてアクセスできるようになります。また、mount
コマンドは現在のマウント状況の確認にも使用されます。
【構文】mount [オプション] [デバイスファイル名] [マウントポイント]
ファイルシステムのマウント状況の確認
Linuxシステムが起動する際、/etc/fstab
ファイルの記述に基づいて自動的にファイルシステムがマウントされます。このプロセスの一環として、mount -a
コマンドが実行されます。現在のファイルシステムのマウント状況を確認するには、以下の方法があります。
- mountコマンド: オプションや引数を指定せずに実行すると、現在のマウント状況が表示されます。
- /etc/mtabファイル: このファイルには、現在マウントされているファイルシステムの情報が記録されています。
- /proc/self/mountsファイル: カーネルが認識している現在のマウント状況がリアルタイムに反映されています。
mountコマンドの出力例
# mount
/dev/sda1 on / type ext4 (rw,relatime,data=ordered)
/dev/sdb1 on /mnt/data type xfs (rw,relatime,attr2,inode64,noquota)
主なオプションと説明
オプション | 説明 |
---|---|
-a | /etc/fstab ファイルに記載されたすべてのファイルシステムをマウントします。 |
-t ファイルシステムタイプ | 指定したファイルシステムタイプのデバイスのみをマウントします。例:mount -t ext4 |
-o オプション | 特定のオプションを指定してマウントします。例:mount -o ro (読み取り専用) |
コマンドの使用例と解説
1.「su -」コマンドを実行する。
・「su -
」コマンドを実行します。
rootユーザーに切り替えておきます。パスワードの入力が求められたら、パスワードを入力します。
user01@ubuntu-vm:~$ su -
パスワード:
root@ubuntu-vm:~#
2.現在のマウント状況を確認する。
・「mount
」コマンドを実行します。
オプションや引数を指定せずに実行すると、現在マウントされているファイルシステムのリストが表示されます。
root@ubuntu-vm:~# mount
sysfs on /sys type sysfs (rw,nosuid,nodev,noexec,relatime)
proc on /proc type proc (rw,nosuid,nodev,noexec,relatime)
udev on /dev type devtmpfs (rw,nosuid,relatime,size=956296k,nr_inodes=239074,mode=755,inode64)
devpts on /dev/pts type devpts (rw,nosuid,noexec,relatime,gid=5,mode=620,ptmxmode=000)
tmpfs on /run type tmpfs (rw,nosuid,nodev,noexec,relatime,size=198996k,mode=755,inode64)
/dev/sda2 on / type ext4 (rw,relatime,errors=remount-ro)
securityfs on /sys/kernel/security type securityfs (rw,nosuid,nodev,noexec,relatime)
tmpfs on /dev/shm type tmpfs (rw,nosuid,nodev,inode64)
(省略)
3./etc/mtabファイルの内容を表示する。
・「cat /etc/mtab
」コマンドを実行します。
このファイルの内容は、mount
コマンドの出力と同様の情報を含んでいます。
root@ubuntu-vm:~# cat /etc/mtab
sysfs /sys sysfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
proc /proc proc rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
udev /dev devtmpfs rw,nosuid,relatime,size=956296k,nr_inodes=239074,mode=755,inode64 0 0
devpts /dev/pts devpts rw,nosuid,noexec,relatime,gid=5,mode=620,ptmxmode=000 0 0
tmpfs /run tmpfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime,size=198996k,mode=755,inode64 0 0
/dev/sda2 / ext4 rw,relatime,errors=remount-ro 0 0
securityfs /sys/kernel/security securityfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
tmpfs /dev/shm tmpfs rw,nosuid,nodev,inode64 0 0
(省略)
4./proc/self/mountsファイルの内容を表示する。
・「cat /proc/self/mounts
」コマンドを実行します。
カーネルが現在認識しているマウント状況を表示します。
root@ubuntu-vm:~# cat /proc/self/mounts
sysfs /sys sysfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
proc /proc proc rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
udev /dev devtmpfs rw,nosuid,relatime,size=956296k,nr_inodes=239074,mode=755,inode64 0 0
devpts /dev/pts devpts rw,nosuid,noexec,relatime,gid=5,mode=620,ptmxmode=000 0 0
tmpfs /run tmpfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime,size=198996k,mode=755,inode64 0 0
/dev/sda2 / ext4 rw,relatime,errors=remount-ro 0 0
securityfs /sys/kernel/security securityfs rw,nosuid,nodev,noexec,relatime 0 0
tmpfs /dev/shm tmpfs rw,nosuid,nodev,inode64 0 0
(省略)
5.特定のファイルシステムタイプのみを表示する。
・「mount -t ext4
」コマンドを実行します。
ext4ファイルシステムのみを表示します。
root@ubuntu-vm:~# mount -t ext4
/dev/sda2 on / type ext4 (rw,relatime,errors=remount-ro)
/dev/sda2 on /var/snap/firefox/common/host-hunspell type ext4 (ro,noexec,noatime,errors=remount-ro)
まとめ
mount
コマンドは、Linuxシステムでファイルシステムをマウントするための基本的なツールです。/etc/fstab
ファイルと連携して、システム起動時に自動的にファイルシステムをマウントすることができます。また、mount
コマンドを使用して現在のマウント状況を確認し、特定のデバイスを手動でマウントすることも可能です。オプションを適切に使用することで、システムの管理と運用を効率的に行うことができます。