このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。

rpmコマンドでのアンインストール

rpmコマンドでのアンインストール(CentOS)

 rpmコマンドは、CentOSや他のRed Hat系Linuxディストリビューションで、パッケージのインストール・アップデート・アンインストールに使用されるパッケージ管理ツールです。特にアンインストールの場合、-e(–erase)モードを使用します。

パッケージのアンインストール

 -eモードを使用して、インストール済みのパッケージをアンインストールします。引数として、アンインストールしたいパッケージの名前を指定します。

【構文】rpmコマンド(アンインストール)
rpm -e [オプション] パッケージファイル名

-eモードと併用する主なオプション

オプション(ショート)オプション(ロング)引数説明
-vなしなしアンインストールの進行状況を詳細に表示します。
-h--hashなし進行状況をハッシュ記号(#)で表示します。
なし--nodepsなし依存関係を無視してパッケージをアンインストールします。このオプションは慎重に使用する必要があります。
-eモードと併用する主なオプション

コマンドの使用例と解説(CentOSの場合)

 ここでは、rpmコマンドを使ったパッケージのアンインストールについて、具体的な例を交えて解説します。

1.rootユーザーに切り替えます。

・「su -」コマンドを実行します。

 パッケージのインストールやアンインストールを行うためには、rootユーザーに切り替える必要があります。su -コマンドを使用して、rootユーザーに切り替えます。パスワードの入力を求められたら、パスワードを入力します。

[user01@localhost ~]$ su -
パスワード:
最終ログイン: 2024/08/11 (日) 02:31:58 JST日時 :0
[root@localhost ~]#
2.httpdパッケージの詳細情報を表示します。

 前の演習でhttpdパッケージ「httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64.rpm」をrootユーザーのホームディレクトリに保存していますので、せっかくなので、httpdパッケージの詳細情報を確認しておきます。

・「rpm -qip httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64.rpm」コマンドを実行します。

 このコマンドを使用して、httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64.rpmパッケージの詳細情報を表示します。-qipオプションの意味は以下の通りです。

  • -q:パッケージ情報を照会するクエリモード。
  • -i:詳細情報を表示するオプション。
  • -p:インストールされていないパッケージファイルに対して操作を行うオプション。
[root@localhost ~]# rpm -qip httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64.rpm
Name        : httpd
Version     : 2.4.6
Release     : 99.el7.centos.1
Architecture: x86_64
Install Date: (not installed)
Group       : System Environment/Daemons
Size        : 9829328
License     : ASL 2.0
Signature   : RSA/SHA256, 2023年05月31日 00時15分45秒, Key ID 24c6a8a7f4a80eb5
Source RPM  : httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.src.rpm
Build Date  : 2023年05月30日 23時02分56秒
Build Host  : x86-01.bsys.centos.org
Relocations : (not relocatable)
Packager    : CentOS BuildSystem <http://bugs.centos.org>
Vendor      : CentOS
URL         : http://httpd.apache.org/
Summary     : Apache HTTP Server
Description :
The Apache HTTP Server is a powerful, efficient, and extensible
web server.
3.httpdパッケージをアンインストールします。

・「rpm -evh httpd」コマンドを実行します。

 このコマンドは、httpdパッケージをアンインストールします。オプションの意味は以下の通りです。

  • -e:アンインストールモード。
  • -v:進行状況を詳細に表示するオプション。
  • -h:進行状況をハッシュ記号で表示するオプション。
[root@localhost ~]# rpm -evh httpd
準備しています...              ################################# [100%]
整理中 / 削除中...
   1:httpd-2.4.6-99.el7.centos.1      ################################# [100%]

まとめ

 rpmコマンドを使用してパッケージをアンインストールする際には、-eモードを使用します。依存関係の解決が必要な場合や、特定の状況でオプションを指定することで、アンインストールプロセスを柔軟に制御できます。また、--nodepsオプションを使用して依存関係を無視することも可能ですが、これによりシステムが不安定になるリスクがあるため、慎重に使用する必要があります。