udevとは
udev
は、Linuxシステムにおける動的なデバイスマネージャです。デバイスがシステムに接続されたり切断されたりすると、udev
は自動的に対応するデバイスノードを作成・削除します。これにより、システム管理者やユーザーは手動でデバイスノードを管理する手間を省くことができます。udev
はユーザースペースで動作し、デバイスの接続や切断イベントをリアルタイムで処理することで、システムの柔軟性と使いやすさを向上させます。ここでは、udev
の基本概念とデバイス接続からデバイスファイル生成までの流れについて解説します。
udevの概要
udev
は、Linuxシステムにおいて動的にデバイスノードを管理するためのデバイスマネージャです。udev
は、ユーザースペースで動作し、デバイスが接続されたり切断されたりするたびに、デバイスノードを自動的に作成・削除します。これにより、デバイスの管理が簡素化され、ユーザーやアプリケーションがデバイスと対話しやすくなります。
デバイスが接続されてからデバイスファイルが生成されるまでの流れ
ステップ | 説明 |
---|---|
① デバイスの接続 | デバイスがシステムに接続されると、Linuxカーネルがその接続を感知します。 |
② デバイス情報の作成 | カーネルは感知したデバイスの情報を/sys ディレクトリ配下に保存します。ここにはデバイスの属性や状態などが記録されます。 |
③ デバイスの認識を通知 | udevd (udevデーモン)がカーネルからの通知を受け取り、デバイスが接続されたことを知ります。 |
④ 情報の参照 | udevd は、/sys ディレクトリに保存されたデバイス情報を参照し、udevルールに基づいて適切なデバイスファイル名を決定します。 |
⑤ デバイスファイルの作成 | 最後に、udevd が/dev ディレクトリに対応するデバイスファイルを生成します。このデバイスファイルを通じて、ユーザーやアプリケーションはデバイスと対話します。 |
詳細な流れ
- デバイスの接続
・デバイスがシステムに接続されると、Linuxカーネルがその接続を感知します。
・例えば、USBデバイスが接続された場合、カーネルは即座にそのイベントを認識します。 - デバイス情報の作成
・カーネルは感知したデバイスの情報を/sys
ディレクトリ配下に保存します。
・ここには、デバイスの属性(例:ベンダーID、プロダクトID)、状態、その他の詳細情報が含まれます。 - デバイスの認識を通知
・udevd
(udevデーモン)がカーネルからの通知を受け取り、デバイスが接続されたことを知ります。
・udevd
は、カーネルからのイベント通知(uevent)をリッスンしており、デバイスの接続や切断の情報を取得します。 - 情報の参照
・udevdは、/sysディレクトリに保存されたデバイス情報を参照し、udevルールに基づいて適切なデバイスファイル名を決定します。
・デバイスファイルの命名ルールは、/usr/lib/udev/rules.d
ディレクトリ以下に「.rules」の拡張子が付いたファイルとして格納されています。
・ルールを追加して設定する場合は、/etc/udev/rules.d
ディレクトリ以下に「.rules」の拡張子を付けてファイルを保存します。 - デバイスファイルの作成
・最後に、udevdが/devディレクトリに対応するデバイスファイルを生成します。
・このデバイスファイルを通じて、ユーザーやアプリケーションはデバイスと対話します。
まとめ
udev
は、Linuxシステムにおいてデバイスノードを動的に管理するための重要なコンポーネントです。デバイスが接続されると、カーネルがその情報を検知し、udevd
がデバイス情報を処理して適切なデバイスファイルを作成します。これにより、デバイスの管理が自動化され、システムの柔軟性と使いやすさが向上します。