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【Linux】アンマウントする:umountコマンド

umountコマンドの概要

 umountコマンドは、マウントされたファイルシステムをシステムから取り外す(アンマウントする)ために使用されます。アンマウントを行うことで、システムがそのファイルシステムにアクセスできなくなります。これにより、データの整合性を保ちつつ、安全にバックアップを行うことや、USBメモリの安全な取り外しが可能になります。使用中のデバイスをアンマウントしようとするとエラーが発生するため、事前にデバイスの使用を停止する必要があります。

【構文】
umount [オプション] [デバイスファイル名] [マウントポイント]

主なオプションと説明

オプション説明
-a/etc/mtabファイルにリストされているすべてのファイルシステムをアンマウントします。
-t指定したファイルシステムタイプを持つデバイスをアンマウントします。
主なオプションと説明

コマンドの使用例と解説

1.rootユーザーに切り替えます。

・「su -」コマンドを実行します。

システムの管理権限が必要な操作を行うために、rootユーザーに切り替えます。

user01@ubuntu-vm:~$ su -
パスワード:
root@ubuntu-vm:~#

2./dev/sdb1をアンマウントする。

・「umount /dev/sdb1 /mnt」コマンドを実行します。

 デバイス/dev/sdb1をシステムから取り外します。マウントポイントを指定しない場合でも、デバイスファイル名でアンマウントできます。

root@ubuntu-vm:~# umount /dev/sdb1 /mnt
umount: /mnt: not mounted.

3./dev/sdb1を/mntにマウントする。

・「mount /dev/sdb1 /mnt」コマンドを実行します。

デバイス/dev/sdb1/mntディレクトリに再度マウントします。

root@ubuntu-vm:~# mount /dev/sdb1 /mnt

4.マウントを確認する。

・「mount | grep mnt」コマンドを実行します。

マウントされたファイルシステムの一覧を表示し、/mntにマウントされたデバイスを確認します。

root@ubuntu-vm:~# mount | grep mnt
nsfs on /run/snapd/ns/snapd-desktop-integration.mnt type nsfs (rw)
/dev/sdb1 on /mnt type xfs (rw,relatime,attr2,inode64,logbufs=8,logbsize=32k,noquota)

注意事項

  • デバイス使用中のアンマウント: 使用中のデバイスはアンマウントできません。たとえば、ファイルが開かれている場合やカレントディレクトリとして使用されている場合です。その場合、umount: /mnt: target is busy. のようなエラーメッセージが表示されます。
  • 安全なアンマウント: データの整合性を保つために、アンマウントする前にすべての書き込み操作が完了していることを確認する必要があります。

まとめ

 umountコマンドは、ファイルシステムを安全に取り外すために不可欠なツールです。特に外部ストレージデバイスやバックアップ時に使用されます。アンマウントする際には、デバイスの使用状況に注意し、データの安全を確保することが重要です。