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ファイルシステムの情報の確認と編集:xfs_infoコマンド・xfs_adminコマンド

ファイルシステムの情報の確認と編集:xfs_infoコマンド・xfs_adminコマンド

 Linuxシステムにおいて、ファイルシステムの管理情報を確認したり編集したりすることで、システムの安定性とパフォーマンスを維持することができます。XFSファイルシステムにおいては、xfs_infoコマンドとxfs_adminコマンドがこれらの操作をサポートします。

xfs_infoコマンドの概要

 xfs_infoコマンドは、XFSファイルシステムの情報を表示するためのツールです。このコマンドを使用すると、ファイルシステムのメタデータ情報を確認できます。

【構文】
xfs_info デバイスファイル名

xfs_adminコマンドの概要

 xfs_adminコマンドは、XFSファイルシステムの設定を変更するためのツールです。このコマンドを使用して、ファイルシステムのラベルやUUID、ログのサイズなどを変更することができます。

【構文】
xfs_admin [オプション] デバイスファイル名

主なオプションと説明

オプション説明
-L ラベルファイルシステムのラベルを変更します。
-lファイルシステムのラベルを表示します。
-U UUIDファイルシステムのUUIDを変更します。
-uファイルシステムのUUIDを表示します。
主なオプションと説明

コマンドの使用例と解説

1.「su -」コマンドを実行する。

・「su -」コマンドを実行します。

 パーティションの操作はシステム管理のコマンドになるため、rootユーザーに切り替えておく必要があります。パスワードの入力が求められたら、パスワードを入力します。

user01@ubuntu-vm:~$ su -
パスワード:
root@ubuntu-vm:~#
2.ファイルシステムの情報を表示する。

・「xfs_info /dev/sdb1」コマンドを実行します。

 このコマンドは、/dev/sdb1のXFSファイルシステムの詳細な情報を表示します。ファイルシステムのブロックサイズやサイズなどが確認できます。

root@ubuntu-vm:~# xfs_info /dev/sdb1
meta-data=/dev/sdb1              isize=512    agcount=4, agsize=65536 blks
         =                       sectsz=512   attr=2, projid32bit=1
         =                       crc=1        finobt=1, sparse=1, rmapbt=0
         =                       reflink=1    bigtime=0 inobtcount=0
data     =                       bsize=4096   blocks=262144, imaxpct=25
         =                       sunit=0      swidth=0 blks
naming   =version 2              bsize=4096   ascii-ci=0, ftype=1
log      =internal log           bsize=4096   blocks=2560, version=2
         =                       sectsz=512   sunit=0 blks, lazy-count=1
realtime =none                   extsz=4096   blocks=0, rtextents=0
3.ファイルシステムのラベルを設定する。

・「xfs_admin -L "MyVolume2" /dev/sdb1」コマンドを実行します。

 このコマンドは、/dev/sdb1のXFSファイルシステムに「MyVolume2」というラベルを設定します。これにより、ラベルを使ってファイルシステムを簡単に識別できます。

root@ubuntu-vm:~# xfs_admin -L "MyVolume2" /dev/sdb1
writing all SBs
new label = "MyVolume2"
4.UUIDを変更する。

・「xfs_admin -U 123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001 /dev/sdb1」コマンドを実行します。

 このコマンドは、/dev/sdb1のXFSファイルシステムのUUIDを指定されたUUIDに変更します。UUIDはシステム全体で一意の識別子として機能します。

root@ubuntu-vm:~# xfs_admin -U 123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001 /dev/sdb1
Clearing log and setting UUID
writing all SBs
new UUID = 123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001
5.設定した内容を確認します。

以下のコマンドを実行します。

  • xfs_admin -l /dev/sdb1」コマンド
  • xfs_admin -u /dev/sdb1」コマンド

ファイルシステムのラベルとUUIDを確認します。

root@ubuntu-vm:~# xfs_admin -l /dev/sdb1
label = "MyVolume2"
root@ubuntu-vm:~# xfs_admin -u /dev/sdb1
UUID = 123e4567-e89b-12d3-a456-426614174001

まとめ

 xfs_infoおよびxfs_adminコマンドは、XFSファイルシステムの詳細な情報の確認と設定の調整を行うための重要なツールです。これらのコマンドを使用することで、ファイルシステムのラベルやUUIDの管理、ログサイズの設定など、ファイルシステムの適切な管理が可能になります。システム管理者はこれらのツールを駆使して、システムの整合性と効率性を維持することができます。