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yumコマンド:installサブコマンド
CentOS 7が2024年7月1日をもってEOL(End of Life)を迎えました。EOLとは、製品やソフトウェアの公式なサポートとメンテナンスが終了する時点を指します。これにより、CentOSコミュニティは、CentOS 7に関する一部のサービスを終了しました。具体的には、mirrorlist.centos.org
のリポジトリが利用できなくなり、これに伴い、yum update
やyum install
といったコマンドが正常に動作しない状況となっています。
yumコマンドを利用可能にするには、以下のコンテンツを参考にしてください。
yumコマンド:installサブコマンド
yum
コマンドのinstall
サブコマンドは、Linuxシステムに新しいパッケージをインストールするために使用される主要なツールです。このコマンドは、指定したパッケージとその依存関係を自動的に解決し、リポジトリからダウンロードしてシステムにインストールします。これにより、複雑な依存関係を手動で管理する必要がなくなり、システム管理が効率的になります。
【構文】yum install パッケージ名
コマンドの使用例と解説(CentOSの場合)
1.rootユーザーに切り替えます。
・「su -
」コマンドを実行します。
このコマンドを実行して、rootユーザーに切り替えます。yum
コマンドでのパッケージ管理には、管理者権限が必要です。rootユーザーに切り替えることで、必要な権限を持った状態で作業を進められます。
[user01@localhost ~]$ su -
パスワード:
最終ログイン: 2024/08/12 (月) 14:49:09 JST日時 pts/0
2.httpdパッケージがインストールされているかを確認する。
・「yum list httpd
」コマンドを実行します。
yum list
コマンドを使用して、httpd
パッケージがインストールされているかを確認します。インストールされている場合は、Installed Packages
(インストール済みパッケージ)セクションにhttpd
が表示されます。もしインストールされていない場合は、Available Packages
(利用可能なパッケージ)セクションに表示されます。
「利用可能なパッケージ」セクションに「httpd.x86_64」が表示されているため、httpdパッケージがインストールされていないことを意味します。
[root@localhost ~]# yum list httpd
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile
利用可能なパッケージ
httpd.x86_64 2.4.6-99.el7.centos.1 updates
[root@localhost ~]#
3.httpdパッケージ情報を照会する。
・「yum info httpd
」コマンドを実行します。
yum info
コマンドを使用して、httpd
パッケージの詳細情報を確認します。これには、パッケージのバージョン、リポジトリ、依存関係、パッケージの説明が含まれます。この情報は、インストール前にパッケージの内容を理解するために非常に役立ちます。
[root@localhost ~]# yum info httpd
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile
利用可能なパッケージ
名前 : httpd
アーキテクチャー : x86_64
バージョン : 2.4.6
リリース : 99.el7.centos.1
容量 : 2.7 M
リポジトリー : updates/7/x86_64
要約 : Apache HTTP Server
URL : http://httpd.apache.org/
ライセンス : ASL 2.0
説明 : The Apache HTTP Server is a powerful, efficient, and
: extensible web server.
4.httpdパッケージをインストールする。
・「yum install httpd
」コマンドを実行します。
yum install
コマンドを使用して、httpd
パッケージをインストールします。このコマンドを実行すると、yum
はhttpd
パッケージをリポジトリからダウンロードし、必要な依存パッケージとともにシステムにインストールします。インストール中には、パッケージのダウンロードとインストールの進行状況が表示されます。
「Is this ok [y/d/N]:」の問いには「y」と入力します。
[root@localhost ~]# yum install httpd
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile
依存性の解決をしています
--> トランザクションの確認を実行しています。
---> パッケージ httpd.x86_64 0:2.4.6-99.el7.centos.1 を インストール
--> 依存性解決を終了しました。
依存性を解決しました
================================================================================
Package アーキテクチャー
バージョン リポジトリー 容量
================================================================================
インストール中:
httpd x86_64 2.4.6-99.el7.centos.1 updates 2.7 M
トランザクションの要約
================================================================================
インストール 1 パッケージ
総ダウンロード容量: 2.7 M
インストール容量: 9.4 M
Is this ok [y/d/N]: y # 「y」と入力
Downloading packages:
httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64.rpm | 2.7 MB 00:00
Running transaction check
Running transaction test
Transaction test succeeded
Running transaction
インストール中 : httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64 1/1
検証中 : httpd-2.4.6-99.el7.centos.1.x86_64 1/1
インストール:
httpd.x86_64 0:2.4.6-99.el7.centos.1
完了しました!
5.httpdパッケージがインストールされていることを確認する。
・「yum list httpd
」コマンドを実行します。
再度yum list httpd
コマンドを使用して、httpd
パッケージが正常にインストールされたかを確認します。インストールされている場合、Installed Packages
(インストール済みパッケージ)セクションに表示されます。
[root@localhost ~]# yum list httpd
読み込んだプラグイン:fastestmirror, langpacks
Loading mirror speeds from cached hostfile
インストール済みパッケージ
httpd.x86_64 2.4.6-99.el7.centos.1 @updates
まとめ
yum
コマンドのinstall
サブコマンドは、Linuxシステムにおけるパッケージ管理を効率的に行うための基本的かつ強力なツールです。このコマンドを使用することで、必要なソフトウェアを迅速かつ安全にインストールでき、システムの依存関係も自動的に処理されるため、管理者の負担を軽減します。