【Linux】IPアドレスの設定

　IPアドレスは、ネットワーク上で各デバイスを識別するための重要な情報です。Linuxシステムでは、IPアドレスの設定にはipコマンドやifconfigコマンドを使用しますが、これらのコマンドでの設定は一時的なものであり、再起動後にはリセットされます。恒久的な設定を行うには、ネットワーク設定ファイルを直接編集する必要があります。

項目	説明
一時的なIPアドレス設定	`ip` コマンドや `ifconfig` コマンドを使用して、IPアドレスを一時的に設定します。再起動後には設定がリセットされます。
恒久的なIPアドレス設定（Red Hat系）	`/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-[NIC名]` ファイルを編集して、IPアドレスを恒久的に設定します。
恒久的なIPアドレス設定（Debian系）	`/etc/network/interfaces` ファイルを編集して、IPアドレスを恒久的に設定します。
恒久的なIPアドレス設定（Ubuntu系）	新しいUbuntuでは、`/etc/netplan/` ディレクトリ内の設定ファイルを編集してネットワークインターフェースの設定を行います。
ファイルの役割	これらの設定ファイルにはネットワークインターフェースの設定が記載されており、システムが起動するときにこれらのファイルを参照して設定が適用されます。
VirtualBoxのNIC名	VirtualBoxでは、1つ目のNICに`enp0s3`が設定されます。一般的なLinuxディストリビューションでは`eth0`となることが多い。

IPアドレスの設定

/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-enp0s3（CentOS 7）

以下は、/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-enp0s3 ファイルの内容です。

$ cat /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-enp0s3
TYPE="Ethernet"
PROXY_METHOD="none"
BROWSER_ONLY="no"
BOOTPROTO="dhcp"
DEFROUTE="yes"
IPV4_FAILURE_FATAL="no"
IPV6INIT="yes"
IPV6_AUTOCONF="yes"
IPV6_DEFROUTE="yes"
IPV6_FAILURE_FATAL="no"
IPV6_ADDR_GEN_MODE="stable-privacy"
NAME="enp0s3"
UUID="24371982-477d-406f-a95b-1ffa4258bb68"
DEVICE="enp0s3"
ONBOOT="yes"

ifcfg-enp0s3ファイルの解説

BOOTPROTO="dhcp"：ネットワークインターフェースの設定をDHCPサーバから取得する。

IPアドレスを手動で設定する場合

手動でIPアドレスを設定するには、以下のように定義します。

BOOTPROTO="none" IPADDR="IPアドレス" PREFIX="プレフィックス値" または NETMASK="サブネットマスク"

IPアドレスの設定はnmtuiがお勧め

　nmtuiコマンドは、テキストベースのユーザインターフェースを使用してネットワーク設定を行うためのツールです。nmtuiは、GUIに慣れている初心者から上級者まで、誰にでも簡単に利用できるため、ネットワーク設定を迅速かつ効率的に行うことができます。

nmtuiの利点

直感的な操作：キーボードの矢印キーとEnterキーだけで操作でき、設定が非常に簡単です。
安全な設定：誤ったコマンドを入力するリスクが低く、確実に設定を行うことができます。
GUIに近い操作感：コマンドライン操作に不慣れなユーザーでも、安心して使用できるインターフェースを提供します。

まとめ

　IPアドレスの設定には、ipやifconfigコマンドを使って一時的に行う方法と、設定ファイルを編集して恒久的に行う方法があります。ネットワーク設定に慣れていない場合や、効率的に設定を行いたい場合は、nmtuiコマンドを使用することをお勧めします。