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新Linuxコマンド演習06

新Linuxコマンド演習06 概要

「新Linuxコマンド演習06」では、Linuxで最もよく使われるファイル操作コマンドを練習します。
ファイルのコピー・移動・削除、そしてダミーファイルの作成を通して、Linuxの基本操作を確実に身につけます。

扱うコマンドは以下の4つです。

  • cpコマンド：ファイルやディレクトリをコピーする。
  • mvコマンド：ファイルを移動したり、ファイル名を変更する。
  • rmコマンド：ファイルやディレクトリを削除する。
  • ddコマンド：指定サイズのダミーファイルやイメージファイルを作成する。

これらのコマンドは日常的な作業で頻繁に使うため、確実に理解しておきましょう。

各コマンドの概要

コマンド主な用途主なオプション説明
cpファイルやディレクトリのコピー-r, -v, -a-r：ディレクトリを再帰的にコピー
-v：コピー内容を詳細表示
-a：属性を保持してコピー
mvファイルの移動や名前変更-v, -i-v：処理内容を表示
-i：上書き時に確認
rmファイルやディレクトリの削除-r, -f, -i-r：ディレクトリを再帰的に削除
-f：強制削除
-i：削除前に確認
ddバイナリデータのコピー・変換if=, of=, bs=, count=if：入力元ファイル
of：出力先ファイル
bs：ブロックサイズ
count：ブロック数

この表から分かるように、cp・mv・rm は日常操作の基本、
dd は大容量ファイルの作成やバックアップ・テストで役立ちます。

演習問題＋模範解答例

演習01：cpコマンド

問題
file1.txt を作成し、その内容を file2.txt にコピーしてください。
コピー後、lsコマンドで2つのファイルが存在することを確認してください。

模範解答例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ date > file1.txt
[suzuki@AlmaLinux ~]$ cp file1.txt file2.txt 
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls
Desktop    Downloads  Pictures  Templates  file1.txt
Documents  Music      Public    Videos     file2.txt

解説
cp コマンドはファイルを複製するコマンドです。
コピー先に同名のファイルがある場合は上書きされますが、-i オプションを付けると確認できます。

演習02：mvコマンド（ファイルの移動）

問題
新しいディレクトリ directory を作成し、file1.txt をその中に移動してください。
移動後、directory 内にファイルがあることを確認してください。

模範解答例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ mkdir directory
[suzuki@AlmaLinux ~]$ mv file1.txt directory
[suzuki@AlmaLinux ~]$ cd directory
[suzuki@AlmaLinux directory]$ ls
file1.txt
[suzuki@AlmaLinux directory]$ cd ..

解説
mv コマンドはファイルを移動するコマンドです。
ファイルを別の場所に移すだけでなく、名前変更にも使用できます。

演習03：mvコマンド（名前変更）

問題
file2.txt の名前を newfile.txt に変更し、変更後にファイル名を確認してください。

模範解答例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ mv file2.txt newfile.txt
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls
Desktop    Downloads  Pictures  Templates  directory
Documents  Music      Public    Videos     newfile.txt

解説
mv は、ファイルの移動と名前変更を兼ね備えたコマンドです。
単純に同じディレクトリ内で名前を変えるだけなら、移動先に新しいファイル名を指定するだけです。

演習04：rmコマンド

問題
newfile.txt を削除し、削除後に ls コマンドで存在しないことを確認してください。

模範解答例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ rm newfile.txt
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls
Desktop    Downloads  Pictures  Templates  directory
Documents  Music      Public    Videos

解説
rm コマンドはファイルを削除します。
ディレクトリを削除する場合は -r オプションを付ける必要があります。
削除したファイルはゴミ箱に入らず、即座に完全削除される点に注意してください。

演習05：ddコマンド

問題
ランダムデータを使用して、1GBのダミーファイル testfile を作成してください。
作成後、ls -lh コマンドでサイズを確認してください。

模範解答例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ dd if=/dev/urandom of=testfile bs=1M count=1024
1024+0 レコード入力
1024+0 レコード出力
1073741824 bytes (1.1 GB, 1.0 GiB) copied, 3.71469 s, 289 MB/s
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls -lh
合計 1.0G
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Desktop
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Documents
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Downloads
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Music
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Pictures
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Public
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Templates
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki    6 10月 31 19:11 Videos
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki   23 11月  3 17:06 directory
-rw-r--r--. 1 suzuki suzuki 1.0G 11月  3 17:12 testfile

解説
　dd コマンドはバイナリデータを扱う強力なツールで、ディスクコピーやテストファイルの作成に使われます。

パラメータ説明
if=/dev/urandom入力元としてランダムデータを使用
of=testfile出力先ファイル名を指定
bs=1Mブロックサイズを1MBに設定
count=10241MB × 1024ブロック = 1GB を生成

この方法は、性能テストやファイルシステムの動作確認にも利用できます。

まとめ

「新Linuxコマンド演習06」では、日常的に使用するファイル操作コマンドを実際に練習しました。

  • cp：ファイルをコピーする。
  • mv：ファイルを移動・リネームする。
  • rm：ファイルを削除する。
  • dd：ダミーファイルを生成する。

　これらのコマンドを組み合わせて使えるようになると、Linux上でのファイル管理が格段にスムーズになります。
　特に dd コマンドはテストデータ作成などの実務でも重宝するため、オプション指定の意味をしっかり理解しておきましょう。