
Docker超入門:システム運用に欠かせない「永続データ」とは何か
システムを運用していると、時間の経過とともに様々なデータが蓄積されていきます。その中でも特に重要なのが「永続データ」です。永続データとは、システムの稼働やプログラムの実行が終了しても消えずにストレージに残るデータのことを指します。ログや顧客情報、売り上げ情報といったものが代表的な例です。これらは単なる一時的な情報ではなく、システムの信頼性や業務運用を支える要となる存在です。
永続データの具体例
| 種類 | 例 | 役割 |
|---|---|---|
| システムログ | アクセスログ、セキュリティ監視ログ | セキュリティ監視や障害解析に活用 |
| ビジネスデータ | 顧客情報、売り上げ情報 | 業務継続、顧客管理、意思決定に必要 |
| 設定データ | ユーザー設定、アプリの設定情報 | 再起動後も同じ環境を再現するために利用 |
この表のように、永続データはただ残すだけではなく「再現性」「業務継続」「セキュリティ確保」といった役割を担っています。
永続データの性質
- プログラム終了後も残る
プログラムやシステムを再起動しても消えずにストレージに保持されます。 - バックアップ可能であるべき
定期的なバックアップにより、障害時にはリストアで復旧可能です。 - データ保護の要
データ損失や破損があっても復旧できる仕組みが必要です。
ここで大事なのは「消えないこと」だけでなく「守れること」「復元できること」なんです。
永続データを扱う方法
では、この大切な永続データをどう扱えばよいのでしょうか?ここで登場するのが コンテナ と ボリューム(volume) です。

コンテナを使う方法
例えば、コンテナの中に MySQL のようなデータベースを入れてしまうケースがあります。この場合、データはコンテナ内部のファイルシステムに保存されます。
しかし問題は、コンテナを削除したり更新したりすると、中のデータも一緒に消えてしまう点です。これでは永続データの意味がなくなってしまいます。
そこで必要になるのが 外部ボリューム を使ってデータを切り離す工夫です。
ボリューム(Volume)を使う方法
Dockerでは「ボリューム」という仕組みを使って永続データを安全に保存できます。ボリュームは、コンテナの中の特定のディレクトリを ホストマシンのストレージにマウント する方法です。

| 特徴 | メリット |
|---|---|
| コンテナ外に保存 | コンテナ削除や再作成でもデータが保持される。 |
| 共有が可能 | 複数のコンテナから同じデータにアクセスできる。 |
| 移植性 | データをホスト側で管理できるので柔軟性が高い。 |
これにより「消えない」「共有できる」「安全に復旧できる」という永続データの必須要件を満たすことができます。
まとめ
永続データとは、システムが動き続ける中で欠かせない大切な情報であり、再起動や障害が起きても失われない仕組みを備える必要があります。ログや顧客情報といった業務に必須のデータはもちろん、設定や環境を保つためのデータもすべて「永続データ」として扱われます。Dockerの世界では、コンテナの中だけにデータを置くのではなく、ボリュームを活用してホストに残すことで初めて「本当の永続性」を手に入れることができるのです。
