Linux基礎:OSとは何か

 「LinuxとはどんなOSか」を理解するためには、まずOS(オペレーティングシステム)そのものの役割を知る必要があります。OSはコンピュータの最も基本的なソフトウェアであり、ハードウェアとアプリケーションソフトウェアの橋渡しを行います。普段私たちが利用するWebブラウザやワープロソフト、ゲームや音楽プレーヤーはすべてアプリケーションであり、これらが快適に動作するためにはOSが欠かせません。
 Linuxは、WindowsやmacOS、UNIXと並ぶ代表的なOSのひとつです。本記事では、OSの基本的な仕組みから始め、Linuxの特徴や役割、利用分野を順を追って解説していきます。


1.OSとは何か

1.1. OSの役割

 OS(Operating System、オペレーティングシステム)は「基本ソフトウェア」と呼ばれ、以下のような役割を担っています。

役割説明
ハードウェアの管理CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク、周辺機器などを制御する。
アプリケーションの実行環境各種アプリケーションが動作できる共通の土台を提供する。
ユーザーとのインターフェースコマンドやGUIを通じて利用者とコンピュータを結びつける。
リソースの抽象化ハードウェアの違いを吸収し、アプリ開発を容易にする。

図で表すと以下のようになります。

 この仕組みによって、アプリケーション開発者はハードウェアの複雑さを意識せずに開発を進めることができます。

1.2. 代表的なOSの種類

OSにはさまざまな種類があります。

OS開発元主な用途
WindowsMicrosoft社デスクトップPC、サーバ、タブレットなど幅広い
macOSApple社Apple製PC(Mac)向け
UNIXAT&Tに端を発し、多数に派生サーバ、研究用途、業務システム
Linuxオープンソースサーバ、クラウド、組込み、デスクトップ

 特にUNIXは歴史が古く、IBMのAIX、OracleのSolaris、HPのHP-UX、またオープンソースのFreeBSDやOpenBSDなど、多くの派生OSが存在しています。その系譜を受け継いでいるのがLinuxです。


2.Linuxの位置づけ

2.1. Linuxとは

 Linuxはオープンソースで開発されているOSで、誰でも自由に入手・改変・再配布が可能です。1991年、当時フィンランドの学生であったリーナス・トーバルズ氏が開発を始め、世界中の開発者が協力して進化を続けています。

2.2. Linuxの特徴

Linuxの大きな特徴を表にまとめると以下のようになります。

特徴内容
無償で利用可能多くのLinuxディストリビューションは無料で配布
オープンソースソースコードが公開され、改良・共有が自由
安定性と信頼性サーバ用途で長期稼働に強く、障害が少ない
幅広い用途サーバ、クラウド、組込み機器、スマホ(Android)まで対応
多彩なディストリビューションUbuntu、Red Hat、Debian、Fedoraなど用途ごとに最適化

3.Linuxが利用される分野

3.1. サーバ分野

 Webサーバやデータベースサーバの多くはLinux上で稼働しています。ApacheやNginx、MySQLやPostgreSQLといった代表的なソフトウェアはLinuxと組み合わせて使われることが一般的です。

3.2. クラウド・仮想化

 AWS、Google Cloud、Microsoft Azureなど主要なクラウドサービスは、基盤にLinuxを採用しています。コンテナ技術のDockerやKubernetesもLinux環境を前提としているため、クラウド時代の基盤OSとしてLinuxの存在感は非常に大きいです。

3.3. 組込み機器・モバイル

 スマートフォンOSであるAndroidはLinuxカーネルを基盤にしています。さらに、家電やネットワーク機器、自動車のシステムにもLinuxが採用されています。


まとめ

 OSはハードウェアとアプリケーションを結びつける基盤であり、私たちが普段利用するあらゆるアプリケーションの裏側で動作しています。その中でもLinuxはオープンソースの特性を活かし、サーバからクラウド、モバイル、組込みシステムまで幅広く利用される存在です。
 これからLinuxを学ぶことで、単なるPCの利用にとどまらず、インターネットやクラウドの根幹を支える技術への理解を深めることができます。