
新Linux入門|世界のサーバーの多くがLinuxな理由:その用途と強みをやさしく解説
「なぜ、世界中のサーバーの多くはLinuxで動いているの?」
インターネットを支える裏側には、静かに動くLinuxサーバーたちの存在があります。
実は、Google、Amazon、Facebook、YouTubeなど、私たちが毎日使っているサービスのほとんどがLinux上で稼働しています。
この記事では、AlmaLinux 9.6を例に、Linuxがサーバーで選ばれる理由や用途をわかりやすく解説します。
⚙️ Linuxサーバーの主な用途
Linuxは、柔軟性・安定性・セキュリティに優れた万能なサーバーOSです。
そのため、以下のような多様な分野で利用されています。
| 用途 | 説明 |
|---|---|
| ウェブサーバー | WebサイトやWebアプリの配信。Apache・NGINXが代表的。 |
| データベースサーバー | MySQL・PostgreSQL・MariaDBなどを稼働。高速で安定したデータ処理。 |
| アプリケーションサーバー | Tomcat・WildFlyなどを用いたJava/Pythonアプリの実行環境。 |
| クラウド基盤 | AWS、Google Cloud、AzureなどのクラウドはほぼLinuxベース。 |
| ファイルサーバー | NFSやSambaで社内ファイル共有やバックアップを提供。 |
| セキュリティ用途 | ファイアウォール、侵入検知、脆弱性スキャンなどの基盤として活用。 |

💻 ウェブサーバー:Linuxが世界のWebを支える
Linuxはウェブサーバーの圧倒的シェアを誇ります。
その理由は「高速・安定・無料・柔軟にカスタマイズ可能」だからです。
| ソフトウェア | 特徴 |
|---|---|
| Apache HTTP Server | 世界的に広く利用されるオープンソースWebサーバー。設定が柔軟。 |
| NGINX | 高速・軽量で、同時接続数が多いサイトに最適。 |
| Lighttpd | メモリ消費が少なく、組み込み機器にも適用可能。 |
使用例:Apacheの状態確認 ※サービスを起動している必要があります。
[root@AlmaLinux ~]# systemctl status httpd
● httpd.service - The Apache HTTP Server
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/httpd.service; enabled)
Active: active (running) since Tue 2025-10-28 12:00:00 JST; 3min ago💡 ポイントsystemctl status で、サービスの稼働状況を確認できます。
LinuxではWebサーバーの起動・停止・自動起動設定を簡単に管理できます。
🧠 データベースサーバー:信頼性とスピードの両立
多くのデータベースソフトウェアはLinux上で最も安定して動作します。
MySQLやPostgreSQLは、数千万件のデータを扱う大規模システムでも高パフォーマンスを維持できます。
| データベース | 特徴 |
|---|---|
| MySQL / MariaDB | 高速・軽量。Webアプリとの親和性が高い。 |
| PostgreSQL | トランザクション処理が強力。企業システムで人気。 |
| SQLite | 軽量で小規模アプリに最適。 |
使用例:MariaDBの稼働確認 ※サービスを起動している必要があります。
[root@AlmaLinux ~]# systemctl status mariadb
● mariadb.service - MariaDB 10.11 database server
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/mariadb.service; enabled)
Active: active (running) since Tue 2025-10-28 12:05:00 JST; 1min ago💬 解説
Linuxサーバーでは、安定稼働とセキュリティを両立できるように、権限管理・暗号化通信・ログ監視などが強化されています。
🧩 アプリケーションサーバー:Webアプリの実行環境
Linuxでは、Java・Python・Rubyなどで開発されたアプリケーションを動かす環境も整っています。
| ソフトウェア | 用途 |
|---|---|
| Apache Tomcat | Javaアプリケーションの実行基盤。 |
| WildFly(旧JBoss) | 大規模エンタープライズ向け。 |
| uWSGI / Gunicorn | Pythonアプリ(Django、Flask)の実行に利用。 |
💡 ポイント
Linuxでは、プログラム実行時のリソース制御(CPU、メモリ割り当て)が柔軟に行えるため、安定した動作が可能です。
☁️ クラウドインフラ:世界のクラウドはLinuxで動いている
実は、AWSやGoogle Cloud、Azureなどの主要クラウドサービスも内部的にはLinuxを使用しています。
| クラウド | Linuxとの関係 |
|---|---|
| AWS(Amazon Web Services) | Amazon LinuxやUbuntuなど、Linux系OSを標準採用。 |
| Google Cloud Platform | Compute Engineの標準イメージはDebianやCentOS系。 |
| Microsoft Azure | Linux仮想マシンが約60%以上を占める。 |
💬 解説
クラウドはスケーラブル(拡張性が高い)構成を求めるため、軽量・安定・ライセンスフリーなLinuxが理想的なのです。
📂 ファイルサーバー:社内共有もLinuxで安定運用
Linuxはストレージ管理やファイル共有にも強みを持っています。
特に、SambaやNFSを使えば、WindowsやmacOSとのファイル共有も簡単です。
| ソフトウェア | 用途 |
|---|---|
| Samba | Windowsとファイル共有(SMBプロトコル)。 |
| NFS | Linux同士の高速なネットワーク共有。 |
使用例:ディスク容量の確認
[suzuki@AlmaLinux ~]$ df -h
ファイルシス サイズ 使用 残り 使用% マウント位置
devtmpfs 4.0M 0 4.0M 0% /dev
tmpfs 886M 0 886M 0% /dev/shm
tmpfs 355M 5.6M 349M 2% /run
/dev/mapper/almalinux_vbox-root 17G 6.3G 11G 37% /
/dev/sda1 960M 482M 479M 51% /boot
tmpfs 178M 108K 178M 1% /run/user/1000
/dev/sr0 59M 59M 0 100% /run/media/suzuki/VBox_GAs_7.1.10💬 解説df -hコマンドでファイルシステムの使用状況を確認できます。
ファイルサーバーの運用に欠かせない基本コマンドです。
🔒 セキュリティ用途:Linuxは守りにも強い
Linuxはファイアウォール、セキュリティ監視、ログ分析など、サーバー防御の要としても利用されます。
| ツール | 用途 |
|---|---|
| firewalld | ポート制御・通信フィルタリング |
| fail2ban | 不正ログイン防止 |
| ClamAV | オープンソースウイルス対策 |
| SELinux | セキュリティ拡張機能(アクセス制御) |
使用例:firewalldの設定確認
[root@AlmaLinux ~]# firewall-cmd --list-all
public (active)
target: default
icmp-block-inversion: no
interfaces: enp0s3
sources:
services: cockpit dhcpv6-client ssh
ports:
protocols:
forward: yes
masquerade: no
forward-ports:
source-ports:
icmp-blocks:
rich rules: 💬 ポイント
firewalldを使えば、サービス単位でアクセス制御が簡単に行えます。
Linuxはセキュリティ面でもプロフェッショナル向けの強力な機能を備えています。
🌱 まとめ:なぜ世界中のサーバーがLinuxを選ぶのか
Linuxは、
✅ 無料で利用できる
✅ 高い安定性とセキュリティ
✅ どんなハードウェアにも対応できる柔軟性
✅ 世界中の開発者による継続的な改善
これらの理由から、企業・大学・クラウド事業者のすべてで信頼されるサーバーOSとなりました。
あなたがアクセスしているWebページも、きっとどこかのLinuxサーバーが支えています。
まさに「見えないところで世界を動かす存在」──それがLinuxなのです。
