
新Linux入門|Linuxのパーミッション:r・w・xの意味と設定方法
Linuxでは、複数のユーザーが同じシステムを利用するのが一般的です。
そのため、ファイルやディレクトリへのアクセスを誰が・どこまでできるのかを制御する仕組みが必要になります。
この仕組みが 「パーミッション(Permission)」=アクセス権限 です。
AlmaLinux 9.6 などのLinuxシステムでは、r(読み取り)・w(書き込み)・x(実行) の3種類の権限を使ってアクセスを制御します。
ここではその意味と設定方法を、具体的な例を交えながらわかりやすく解説します。

🔐パーミッションとは?
パーミッションとは、ファイルやディレクトリに対して許可される操作の範囲を定義するものです。
それぞれのファイルやディレクトリには以下の3つの区分で権限が設定されます。
| 区分 | 対象 | 説明 |
|---|---|---|
| 所有者(owner) | ファイルの作成者や所有者 | 通常はファイルを作成したユーザー |
| グループ(group) | 同じグループに属するユーザー | プロジェクトチームなどで共有する場合 |
| その他(others) | 上記以外の全ユーザー | 一般的な閲覧者など |
それぞれの区分ごとに「読み取り」「書き込み」「実行」の3種類の権限を設定できます。
📘 r・w・x の意味と数値表現
Linuxでは、パーミッションを文字(rwx)と数値(0~7)の両方で表します。
| 権限 | 記号 | 数値 | 説明 |
|---|---|---|---|
| 読み取り | r | 4 | ファイルの内容を読む/ディレクトリの中身を一覧表示できる。 |
| 書き込み | w | 2 | ファイルの内容を変更/ディレクトリにファイルを作成・削除できる。 |
| 実行 | x | 1 | ファイルを実行/ディレクトリに移動できる。 |
💡 これらを組み合わせて「合計値」で指定します。
たとえば:
| 設定 | 意味 | 合計値 |
|---|---|---|
| rwx | 読み+書き+実行 | 7 |
| rw- | 読み+書き | 6 |
| r-x | 読み+実行 | 5 |
| r-- | 読みのみ | 4 |
| --- | 権限なし | 0 |
🔎 パーミッションの確認方法
パーミッションは ls -l コマンドで確認できます。
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls -l
-rw-r--r--. 1 suzuki suzuki 120 Oct 28 01:30 note.txt
drwxr-xr-x. 2 suzuki suzuki 4096 Oct 28 01:45 documents「ls -l」コマンドで表示される詳細情報

| 項目 | 説明 |
|---|---|
| ①ファイルタイプ | ファイルの種類を示す。 |
| ②パーミッション | ファイルやディレクトリのアクセス権限を示す。 |
| ③ハードリンク数 | ファイルやディレクトリに対するハードリンクの数 |
| ④所有者 | ファイルやディレクトリの所有者を示す。 |
| ⑤所有グループ | ファイルやディレクトリの所属グループを示す。 |
| ⑥ファイルサイズ | ファイルのサイズをバイト単位で示す。 |
| ⑦最終更新日時 | ファイルやディレクトリの最終更新日時を示す。 |
| ⑧ファイル名 | ファイルやディレクトリの名前を示す。 |
💬 この例では
- 所有者:suzuki → 読み取り・書き込み可(rw-)
- グループ:suzuki → 読み取りのみ(r--)
- その他:全ユーザー → 読み取りのみ(r--)
📄 ファイルとディレクトリの違い
パーミッションの意味は「ファイル」と「ディレクトリ」で少し異なります。
| アクセス権 | ファイルの場合 | ディレクトリの場合 |
|---|---|---|
| 読み取り (r) | ファイルの内容を読むことができる。 | 中にあるファイル一覧を表示できる。 |
| 書き込み (w) | 内容を編集・上書きできる。 | 中にファイルを作成・削除できる。 |
| 実行 (x) | 実行ファイルやスクリプトを動かせる。 | cdコマンドで中に移動できる。 |
💡 つまり、ディレクトリにアクセスするためには「実行(x)」権限が必要です。
例えば r だけでは中身を見ることはできても、移動できません。
🧮 パーミッションの設定例
以下の例では、所有者・グループ・その他に対して異なる権限を与えています。
| 所有者 | グループ | その他 | 権限の意味 |
|---|---|---|---|
| rwx | --- | --- | 所有者のみすべての操作が可能 |
| rw- | r-- | r-- | 所有者が編集可、他ユーザーは閲覧のみ |
| rwx | r-x | --- | グループは実行のみ可、その他はアクセス不可 |
| r-- | --- | --- | 所有者のみ読み取り可、他ユーザーはアクセス不可 |
⚙️ chmodコマンドでパーミッションを変更する
パーミッションを変更するには、chmod(change mode)コマンドを使います。
コマンド書式
chmod [モード] ファイル名| オプション | 説明 |
|---|---|
| -R | ディレクトリ内のすべてのファイルを再帰的に変更 |
| --reference=ファイル名 | 他のファイルと同じパーミッションにする。 |
モードの指定方法
chmodでは、数値(8進数)または記号(rwx形式)で指定できます。
数値モードの例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ chmod 764 test.sh| 数字 | 意味 | 解説 |
|---|---|---|
| 7 | rwx | 所有者:すべて許可 |
| 6 | rw- | グループ:読み・書き |
| 4 | r-- | その他:読み取りのみ |
➡ 764 は「rwx rw- r--」の意味になります。
記号モードの例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ chmod g+w report.txt💬 解説
- g(group)に +w(書き込み権)を追加する
- つまり「グループがファイルを書き込めるようにする」設定です。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| u | 所有者(user) |
| g | グループ(group) |
| o | その他(others) |
| a | 全員(all) |
| + | 権限を追加 |
| - | 権限を削除 |
| = | 権限を上書き |
🔍 パーミッションの確認と変更の組み合わせ例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls -l script.sh
-rw-r--r--. 1 suzuki suzuki 300 Oct 28 01:40 script.sh
[suzuki@AlmaLinux ~]$ chmod +x script.sh
[suzuki@AlmaLinux ~]$ ls -l script.sh
-rwxr-xr-x. 1 suzuki suzuki 300 Oct 28 01:40 script.sh💬 結果: 実行権(x)が追加され、他のユーザーも実行できるようになりました。
✅ まとめ
Linuxのパーミッションは、システムを安全に運用するための基本的な仕組みです。
「誰が」「どの操作をできるか」を正しく理解して設定することで、
不要なトラブルやセキュリティ事故を防ぐことができます。
💬 まとめポイント
- r, w, x は「読む」「書く」「実行」の権限
- 所有者/グループ/その他 の3区分で設定
ls -lで確認、chmodで変更- 数値(例:chmod 755)でも記号(例:chmod u+x)でも設定可能
