
新Linux入門|Linuxでユーザー情報を管理!/etc/passwdファイルの基本
初心者でも理解しやすいように、やさしい文調で丁寧に解説し、表・コマンド例・出力例を盛り込みました。
Linuxには多くのユーザーが存在します。
そのユーザー情報を一括して管理しているのが /etc/passwd ファイルです。
名前の「passwd」は「password(パスワード)」を意味しますが、実際にはユーザーアカウントの基本情報を管理するための重要なファイルです。
このファイルを理解することは、Linuxのユーザー管理の第一歩になります。

🔍 /etc/passwdとは?
/etc/passwd は、Linuxシステムに登録されている全ユーザーアカウントの情報をまとめたテキストファイルです。
1行が1ユーザーを表し、各行の中に複数の項目が「:(コロン)」で区切られています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ファイル名 | /etc/passwd |
| 形式 | テキストファイル |
| 役割 | ユーザーアカウント情報の保存 |
| 所有者 | root |
| パーミッション | 読み取り可能(通常:-rw-r--r--) |
| 編集権限 | rootのみ(一般ユーザーは読み取り専用) |
💡 ポイント
ファイル名に「passwd」とありますが、実際のパスワードは別ファイル /etc/shadow に保存されています。
📚 /etc/passwdの構造
/etc/passwd の1行は、次のように構成されています。
ユーザー名:パスワード:UID:GID:ユーザー情報:ホームディレクトリ:デフォルトシェル
それぞれのフィールドの意味を詳しく見てみましょう。
| フィールド番号 | フィールド名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|---|
| 1 | ユーザー名 | アカウント名。ログイン時に入力する名前。 | suzuki |
| 2 | パスワード | ここには「x」や「*」が入る。実際のパスワードは/etc/shadowに保存。 | x |
| 3 | ユーザーID(UID) | システムがユーザーを識別するための番号。rootは0。 | 1000 |
| 4 | グループID(GID) | 所属グループの識別番号。 | 1000 |
| 5 | ユーザー情報(コメント) | フルネームやメモなどの補足情報。 | Suzuki Taro |
| 6 | ホームディレクトリ | ログイン時に移動する作業ディレクトリ。 | /home/suzuki |
| 7 | デフォルトシェル | ログイン後に使うシェルプログラム。 | /bin/bash |
🧠 実際の例を見てみよう
次は、AlmaLinux 9.6 の /etc/passwd の一部例です。
[root@AlmaLinux ~]# cat /etc/passwd
root:x:0:0:root:/root:/bin/bash
bin:x:1:1:bin:/bin:/sbin/nologin
daemon:x:2:2:daemon:/sbin:/sbin/nologin
adm:x:3:4:adm:/var/adm:/sbin/nologin
suzuki:x:1000:1000:suzuki:/home/suzuki:/bin/bash📘 解説
- root は管理者ユーザー(UID=0)
- bin や daemon はシステム内部で使われるユーザー
- suzuki は一般ユーザー(UID=1000)
💡 nologin と書かれているユーザーは、システムサービス専用でログインできません。
⚙️ /etc/passwdファイルの確認コマンド
このファイルの内容を表示するには、cat コマンドを使用します。
コマンド書式
cat /etc/passwd使用例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ cat /etc/passwd | grep suzuki
suzuki:x:1000:1000:suzuki:/home/suzuki:/bin/bash📘 解説
- cat /etc/passwd で全ユーザー情報を一覧表示
- grep suzuki を組み合わせると、特定のユーザー情報だけを抽出できます。
🧩 idコマンドで確認する
id コマンドを使うと、現在のユーザーが /etc/passwd にどのように登録されているかを確認できます。
コマンド書式
id [ユーザー名]使用例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ id
uid=1000(suzuki) gid=1000(suzuki) groups=1000(suzuki)📘 解説
- uid=1000 → suzukiのユーザーID
- gid=1000 → グループID
- groups=1000 → 所属グループ
もしrootユーザーの情報を確認したい場合は次のようにします。
[suzuki@AlmaLinux ~]$ id root
uid=0(root) gid=0(root) groups=0(root)🔐 セキュリティと権限について
/etc/passwd はシステム動作に欠かせないファイルです。
誤って削除・編集すると、ユーザーがログインできなくなる危険があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所有者 | root |
| 権限 | 一般ユーザー:読み取りのみ(r--) |
| 編集方法 | rootでのみviやnanoで編集可能 |
| 注意点 | UIDやGIDを変更するとシステムエラーの原因になることも |
一般ユーザーで開いた場合の例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ id root
uid=0(root) gid=0(root) groups=0(root)📘 解説
[読込専用] と表示され、内容は見られますが編集はできません。
安全のために一般ユーザーが直接変更することはできない仕組みになっています。
✅ まとめ
/etc/passwd は、Linuxのユーザー情報を一元的に管理する心臓部とも言えるファイルです。
| 重要ポイント | 内容 |
|---|---|
| 保存場所 | /etc/passwd |
| 内容 | 1行が1ユーザーの情報を表す |
| フィールド数 | 7項目(:で区切られる) |
| 編集権限 | rootのみ可能 |
| パスワードの実体 | /etc/shadow に保存されている。 |
システム管理者になるなら、まずこの /etc/passwd の構造を理解することが大切です。
AlmaLinuxでもこの基本を押さえることで、ユーザー管理の仕組みがぐっと明確になります。
