
新Linux入門|LinuxでviとEmacsを理解しよう!2大テキストエディタの特徴と選び方
Linuxの世界には、数多くのテキストエディタが存在しますが、
その中でも長年にわたってユーザーから愛され続けているのが vi(Vim) と Emacs です。
どちらも1970年代に誕生し、改良を重ねながら現代でも現役の強力なツールとして利用されています。
この記事では、2大エディタの歴史・特徴・選び方をやさしく解説します。

🕰️ Vi(Vim)の歴史と特徴
Viの歴史
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1976年 | Bill Joy により BSD UNIX 向けに開発される。名前は “Visual” の略。 |
| 1991年 | Bram Moolenaar によって Vim (Vi IMproved) が登場し、多機能化。 |
ViはもともとUNIXの標準エディタとして開発されました。
その改良版である Vim(Vi Improved)は、現在ではほとんどのLinuxディストリビューションに標準搭載されています。
Vi / Vim の主な特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| モード切り替え | コマンドモード・挿入モード・ビジュアルモードなどがあり、モードに応じて操作を切り替える。 |
| 軽量かつ高速 | どんな環境でもサクサク動作。SSH経由のサーバー作業にも最適。 |
| 高度な検索と置換 | 正規表現を利用してファイル全体を一括編集可能。 |
| 柔軟なカスタマイズ | .vimrc ファイルでキー割り当てや色設定を自由に変更できる。 |
💡 ポイント
Vimは一見難しそうですが、慣れるとキーボードだけで非常にスピーディに操作できます。
基本操作例
| 操作内容 | コマンド | 説明 |
|---|---|---|
| ファイルを開く | vi ファイル名 | 指定したファイルを開く |
| 挿入モードに切り替え | i | 文字入力を開始する |
| コマンドモードに戻る | Esc | 編集を終了し、コマンド入力状態に戻る |
| 保存して終了 | :wq | ファイルを保存して終了する |
| 保存せず終了 | :q! | 変更を破棄して終了する |
📘 使用例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ vi sample.txt→ sample.txtを編集します。
i で挿入、Escで戻り、:wqで保存するのが基本の流れです。
⚙️ Vim の強化機能
Vimは、単なるテキストエディタではなく、プログラミング向け機能が豊富に揃っています。
| 機能 | 説明 |
|---|---|
| シンタックスハイライト | コードの構文を色分け表示 |
| 折りたたみ機能 | 関数やブロックをまとめて表示/非表示 |
| マクロ記録 | 繰り返し操作を自動化 |
| プラグイン | LSP、Git連携、補完機能などを追加可能 |
📘 例
[root@AlmaLinux ~]# vim /etc/httpd/conf/httpd.conf→ Apacheの設定ファイルを色付きでわかりやすく編集できます。
🧩 Emacsの歴史と特徴
Emacsの歴史
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1976年 | Richard Stallman によって開発開始。 |
| 1985年 | GNU Emacs として再構築。Lisp言語で拡張性を実現。 |
Emacsは 「Editing MACroS」 の略で、もともとマクロ機能を重視して設計されました。
単なるエディタではなく、「オールインワン開発環境」としての性格が強いのが特徴です。
Emacs の主な特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| モードレス操作 | 常に挿入状態。コマンドモードに切り替える必要がない。 |
| Lispによる拡張性 | ユーザー自身が機能を追加できる。 |
| 多機能統合環境 | メール送受信、ファイル操作、ターミナル実行、Git操作などがすべてEmacs内で可能。 |
| 豊富なキーバインド | CtrlやAltを組み合わせた多彩なショートカットで操作。 |
💡 ポイント
Emacsはまるで「OSの中のOS」。一度ハマると手放せなくなる魅力があります。
基本操作例
| 操作内容 | コマンド | 説明 |
|---|---|---|
| ファイルを開く | Ctrl + X → Ctrl + F | ファイル名を指定して開く |
| 保存する | Ctrl + X → Ctrl + S | ファイルを保存 |
| 終了する | Ctrl + X → Ctrl + C | Emacsを終了 |
| 操作を取り消す | Ctrl + / | Undo(取り消し) |
| 行を削除 | Ctrl + K | カーソル位置から行末まで削除 |
📘 使用例
[suzuki@AlmaLinux ~]$ emacs test.txt→ Emacsが起動し、GUIまたはターミナルで編集を開始します。
🧮 viとEmacsの比較表
| 項目 | vi / Vim | Emacs |
|---|---|---|
| 開発者 | Bill Joy(VimはBram Moolenaar) | Richard Stallman |
| 登場年 | 1976年(Vimは1991年) | 1976年 |
| 操作方式 | モード切り替え式 | モードレス式 |
| 拡張性 | .vimrcやプラグイン | Lispスクリプトによる無限の拡張 |
| 起動速度 | 高速・軽量 | やや重めだが多機能 |
| 用途 | 設定ファイル・軽作業 | 開発・自動化・統合作業 |
| ユーザー層 | システム管理者・サーバーエンジニア | 開発者・プログラマー |
🧭 どちらを選ぶ?viとEmacsの使い分け方
| シーン | おすすめのエディタ | 理由 |
|---|---|---|
| システム設定やログ編集 | vi / Vim | ほぼ全Linux環境に標準搭載、軽量で高速 |
| 長文編集や開発作業 | Emacs | 自動補完・拡張機能で効率アップ |
| SSHでのリモート操作 | vi / Vim | GUI不要、サーバー環境に最適 |
| コーディングやドキュメント作成 | Emacs | IDE的な使い方ができる |
💬 結論
「設定ファイル編集にはvi、開発や長時間作業にはEmacs」
というように使い分けるのがベストです。
✅ まとめ
- vi(Vim) は、軽量でシンプル、どんな環境でも動作する万能エディタ。
- Emacs は、拡張性と機能性に優れたオールインワン開発環境。
- どちらもLinux文化を支える「二大巨頭」であり、ユーザーの好みと作業スタイルによって選択されます。
💡 ヒント
Linuxの熟練者の多くは、実はどちらも使い分けています。
設定変更にはVi、コーディングや長文編集にはEmacs。
この柔軟さこそが、Linuxの魅力でもあります。
