新Linux入門|ユーザー管理

Linuxはマルチユーザーシステムと呼ばれ、
1台のコンピュータを複数のユーザーが同時に利用できる仕組みを持っています。

そのため、ユーザーアカウントやグループを正しく管理することが、
セキュリティや運用の基本になります🔑

ここでは、ユーザーの追加・削除・変更・パスワード設定・グループ管理など、
システム管理に欠かせない操作方法を、実際のコマンド例とともにわかりやすく紹介します。

👥 ユーザー管理とは

ユーザー管理とは、「誰がこのシステムを使うか」「どんな権限を持つか」を制御することです。
Linuxでは、ユーザーごとにUID(ユーザーID)とGID(グループID)が割り当てられ、
これによりファイルアクセスやコマンド実行の権限が決まります。

システムには大きく分けて以下の2種類のユーザーがあります👇

ユーザー種別UID範囲役割
root(管理者ユーザー)0システム全体を管理できる最上位権限
一般ユーザー1000以上自分のホームディレクトリ内で操作を行う通常権限ユーザー

💡 AlmaLinuxでは、システムユーザー(サービス用)は通常UID 1〜999の範囲で使用されます。

⚙️ ユーザー管理でよく使うコマンド一覧

コマンド主なオプション説明
useradd-m, -s新しいユーザーを作成する。
userdel-rユーザーを削除する。
usermod-l, -d, -s, -aGユーザー属性を変更する。
passwdなしパスワードを設定・変更する。
chage-l, -E, -M, -m, -Wパスワード有効期限を管理する。
groupsなし所属グループを表示する。
gpasswd-a, -dグループメンバーを管理する。
idなしUID・GIDなどのユーザー情報を表示する。

👤 useraddコマンド(ユーザーの追加)

新しいユーザーアカウントを作成します。
ユーザーのホームディレクトリやログインシェルを指定することもできます。

コマンド書式

useradd [オプション] ユーザー名

主なオプション

オプション説明
-mホームディレクトリを自動的に作成する。
-s [シェルパス]ユーザーのログインシェルを指定する(例:/bin/bash)

使用例

[root@AlmaLinux ~]# useradd -m -s /bin/bash suzuki
[root@AlmaLinux ~]# ls /home
suzuki

💡 -m を付けないと /home/suzuki が作成されないので注意しましょう。

❌ userdelコマンド(ユーザーの削除)

ユーザーアカウントを削除します。
ホームディレクトリも同時に削除したい場合は -r を使用します。

コマンド書式

userdel [オプション] ユーザー名

主なオプション

オプション説明
-rホームディレクトリも削除する。

使用例

[root@AlmaLinux ~]# userdel -r suzuki

💬 -r を忘れるとホームディレクトリが残ります。

🔄 usermodコマンド(ユーザー情報の変更)

既存ユーザーの設定を変更します。
名前変更、ホームディレクトリの移動、シェル変更、グループ追加などが可能です。

コマンド書式

usermod [オプション] ユーザー名

主なオプション

オプション説明
-l [新しいユーザー名]ユーザー名を変更
-d [新しいホームディレクトリ]ホームディレクトリを変更
-s [新しいシェルパス]ログインシェルを変更
-aG [追加グループ]補助グループに追加する。

使用例

[root@AlmaLinux ~]# usermod -aG wheel suzuki

💡 wheel グループはsudo権限を持つ管理者グループです。
この設定で、suzukiがsudoコマンドを使えるようになります。

🔑 passwdコマンド(パスワードの設定)

ユーザーのパスワードを設定・変更します。
パスワードは /etc/shadow に暗号化されて保存されます。

コマンド書式

passwd [ユーザー名]

使用例

[root@AlmaLinux ~]# passwd suzuki
新しいパスワード:
パスワードを再入力してください:

💬 一般ユーザーは自分のパスワードのみ変更できます。

🕒 chageコマンド(パスワード有効期限の管理)

パスワードの有効期限を設定・確認します。
セキュリティポリシーで定期的な変更を求める場合に使われます。

コマンド書式

chage [オプション] ユーザー名

主なオプション

オプション説明
-l現在のパスワード期限を表示
-E [日付]アカウントの有効期限を設定
-M [日数]パスワードの最大有効日数を設定
-m [日数]パスワード変更後、再変更までの最小日数を設定
-W [日数]有効期限前に警告する日数を設定

使用例

[root@AlmaLinux ~]# chage -M 90 suzuki

💡 これで suzuki ユーザーは90日ごとにパスワードを更新する必要があります。

👥 groupsコマンド(所属グループの確認)

指定したユーザーがどのグループに所属しているかを表示します。

コマンド書式

groups [ユーザー名]

使用例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ groups
suzuki wheel

💬 複数のグループに属している場合、すべて表示されます。

🧑‍🤝‍🧑 gpasswdコマンド(グループ管理)

グループにユーザーを追加・削除したり、グループ管理者を設定します。

コマンド書式

gpasswd [オプション] グループ名

主なオプション

オプション説明
-a [ユーザー]指定ユーザーをグループに追加
-d [ユーザー]指定ユーザーをグループから削除

使用例

[root@AlmaLinux ~]# gpasswd -a suzuki developers
Adding user suzuki to group developers

💬 グループの設定内容は /etc/group ファイルに記録されます。

🆔 idコマンド(ユーザーID情報の表示)

現在ログインしているユーザー、または指定したユーザーのUID・GIDなどを表示します。

コマンド書式

id [ユーザー名]

使用例

[suzuki@AlmaLinux ~]$ id
uid=1001(suzuki) gid=1001(suzuki) groups=1001(suzuki),10(wheel)

💡 UIDとGIDの情報は、ファイル所有者の判断などで使われます。

💬 まとめ

Linuxのユーザー管理は、システムのセキュリティと運用の基礎です🔐

💡 覚えておきたいポイント

  • useradd … 新しいユーザーを作成
  • usermod … 属性やグループを変更
  • passwd … パスワード設定
  • chage … 有効期限を管理
  • groups / gpasswd … グループ管理
  • id … UID/GIDの確認

これらのコマンドを組み合わせれば、Linux 上で安全かつ柔軟に
ユーザーを管理できるようになります✨