このページで解説している内容は、以下の YouTube 動画の解説で見ることができます。
Linuxコマンド演習50

以下のコマンドの演習を行います。
実際にコマンド操作を行いながら、Linuxの操作に慣れていきましょう。
演習01:ファイルシステムをマウントする。
・現在マウントされているファイルシステムの一覧と各ファイルシステムのタイプを表示します。
これからマウントする「/dev/sdb1」がないことを確認します。まず、rootユーザーに切り替えて「df -T」コマンドを実行します。
$ su -
パスワード:
最終ログイン: 2024/02/11 (日) 23:16:41 JST日時 pts/0
# df -T
ファイルシス タイプ 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 923972 0 923972 0% /dev
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 940932 9684 931248 2% /run
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/centos-root xfs 17811456 6552288 11259168 37% /
/dev/sda1 xfs 1038336 302328 736008 30% /boot
tmpfs tmpfs 188188 32 188156 1% /run/user/1000
・'/dev/sdb1' デバイス上の ext4 ファイルシステムを '/mnt/data' マウントポイントにマウントします。
# mount -t ext4 /dev/sdb1 /mnt/data
・現在マウントされているファイルシステムの一覧と各ファイルシステムのタイプを表示します。
# df -T
ファイルシス タイプ 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 923972 0 923972 0% /dev
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 940932 9684 931248 2% /run
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/centos-root xfs 17811456 6551132 11260324 37% /
/dev/sda1 xfs 1038336 302328 736008 30% /boot
tmpfs tmpfs 188188 32 188156 1% /run/user/1000
/dev/sdb1 ext4 5029504 20472 4730504 1% /mnt/data
「/dev/sdb1」がマウントポイント「/mnt/data」にマウントされていることが確認できます。
演習02:Linuxを再起動する。
・「shutdown -r now」コマンドでLinux(CentOS7)を再起動します。
# shutdown -r now
Linuxが再起動したら、ターミナルでマウントポイント「/mnt/data」が存在するかを確認します。
$ su -
パスワード:
最終ログイン: 2024/02/12 (月) 02:26:30 JST日時 pts/0
# df -T
ファイルシス タイプ 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 923972 0 923972 0% /dev
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 940932 9688 931244 2% /run
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/centos-root xfs 17811456 6548680 11262776 37% /
/dev/sda1 xfs 1038336 302328 736008 30% /boot
tmpfs tmpfs 188188 24 188164 1% /run/user/1000
再起動すると、マウントポイント「/mnt/data」がなくなっていることが分かります。
演習03:'/etc/fstab' ファイルの中身を確認します。
・「cat /etc/fstab」コマンドを実行します。
# cat /etc/fstab
#
# /etc/fstab
# Created by anaconda on Sun Dec 31 17:31:27 2023
#
# Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk'
# See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info
#
/dev/mapper/centos-root / xfs defaults 0 0
UUID=7d11fb5c-d18e-4e5b-ba40-9774000b702d /boot xfs defaults 0 0
/dev/mapper/centos-swap swap swap defaults 0 0
'/etc/fstab' にマウントポイント「/mnt/data」がありません。
'/etc/fstab' にマウントポイント「/mnt/data」の記載がないため、システムが起動するたびにマウントする必要があります。それを回避するためには '/etc/fstab' に設定を追記しておく必要があります。
演習04:'/etc/fstab' ファイルに追記する内容を準備します。
'/etc/fstab
' ファイルの各行は、以下のような形式を持ちます。
<デバイス> <マウントポイント> <ファイルシステムタイプ> <マウントオプション> <dump> <fsck>
以下に、'/etc/fstab
' ファイルの解説を表でまとめます。
フィールド | 項目 | 説明 |
---|---|---|
第1フィールド | デバイス名またはUUID | マウントするデバイス名またはUUID。 |
第2フィールド | マウントポイント | ファイルシステムをマウントするマウントポイント。 |
第3フィールド | ファイルシステムタイプ | マウントされるファイルシステムのタイプ(ext4、xfs、ntfsなど)。 |
第4フィールド | マウントオプション | マウント時のオプション(rw:読み書き可能、ro:読み取り専用など)。 |
第5フィールド | バックアップ対象 | バックアップツールがマウントポイントのバックアップをスキップするかどうかの指定。 |
第6フィールド | fsck実行対象 | OS起動時に、fsck(ファイルシステムのチェック)がチェックをスキップするかどうかの指定。 1: チェックの優先度高(ルートファイルシステムは必ず 1 を指定する) 2: チェックの優先度低 0: チェックしない。 |
/etc/fstab
' ファイルの形式この表に基づいて、マウントポイント'/mnt/data
' を'/etc/fstab
' ファイルに定義していきます。
第4フィールドにはデフォルトのマウントオプション、第5フィールドには、バックアップの対象でない「0」を、第6フィールドにはシステムのファイルシステムチェックを実行しない「0」を指定することにします。
入力ミスをすると大変なことになりますので、あらかじめ、テキストエディタ等で編集をしておいて、コピー&ペーストするとよいかと思います。
・まずは、'/etc/fstab
' ファイルに追記する内容を準備します。
/dev/sdb1 /mnt/data ext4 defaults 0 0
演習05:viエディタで'/etc/fstab' ファイルを編集します。
・Viエディタを起動して、'/etc/fstab' ファイルを編集します。
# vi /etc/fstab
・最後の行に「/dev/sdb1 /mnt/data ext4 defaults 0 0」を追記します。
・viエディタで「i」キーを押して、挿入モードにして上記内容をコピーして最後の行に貼り付けて保存します。
コピーアンドペーストするには、「Ctrl」+「Shift」+「v」キーを同時押しします。
viエディタで保存して終了するには、「Esc」キーを押してコマンドモードにして「:wq」と入力します。
#
# /etc/fstab
# Created by anaconda on Sun Dec 31 17:31:27 2023
#
# Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk'
# See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info
#
/dev/mapper/centos-root / xfs defaults 0 0
UUID=7d11fb5c-d18e-4e5b-ba40-9774000b702d /boot xfs defaults 0 0
/dev/mapper/centos-swap swap swap defaults 0 0
/dev/sdb1 /mnt/data ext4 defaults 0 0 # ←ここに追記する
演習06:Linuxを再起動する。
・「shutdown -r now」コマンドでLinux(CentOS7)を再起動します。
# shutdown -r now
演習07:マウントポイント「/mnt/data」が存在するかを確認します。
・Linuxが再起動したら、ターミナルでマウントポイント「/mnt/data」が存在するかを確認します。
$ su -
パスワード:
最終ログイン: 2024/02/12 (月) 02:36:43 JST日時 pts/0
# df -T
ファイルシス タイプ 1K-ブロック 使用 使用可 使用% マウント位置
devtmpfs devtmpfs 923972 0 923972 0% /dev
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /dev/shm
tmpfs tmpfs 940932 9708 931224 2% /run
tmpfs tmpfs 940932 0 940932 0% /sys/fs/cgroup
/dev/mapper/centos-root xfs 17811456 6548648 11262808 37% /
/dev/sda1 xfs 1038336 302328 736008 30% /boot
/dev/sdb1 ext4 5029504 20472 4730504 1% /mnt/data
tmpfs tmpfs 188188 24 188164 1% /run/user/1000
今度は、マウントポイント「/mnt/data」が存在します。
このように '/etc/fstab
'ファイルを適切に構成することで、システムの起動時に必要なファイルシステムを自動的にマウントさせ、システムの効率性を確保します。