man コマンド：オンラインマニュアル

man コマンド：オンラインマニュアル

　「man」コマンドは、LinuxやUnix系システムにおいて、オンラインマニュアル（マニュアルページ）を閲覧するためのコマンドです。システムやコマンドに関する詳細な情報、使用方法、オプションなどを参照することができます。マニュアルページは通常、セクションと呼ばれるカテゴリに分類されており、特定のコマンドや機能に関する情報が記載されています。

コマンドの概要

　「man」コマンドは、UnixやUnix系システムで使用されるマニュアルページを表示するためのコマンドです。”man”は”manual”の略であり、ユーザーがシステムやコマンドに関する情報を参照するための重要なツールです。

　このコマンドを使用すると、特定のコマンドやシステム機能に関する詳細な情報を閲覧できます。マニュアルページはテキストベースで表示され、コマンドの使い方、オプション、パラメータ、その他の関連情報が記載されています。

　例えば、man lsを実行すると、lsコマンドに関するマニュアルページが表示されます。ページ内では、lsコマンドの機能、利用可能なオプション、使用方法、例示などが記載されています。

　このコマンドはターミナルで使用され、コマンドラインインターフェース（CLI）を使ったシステム管理者や開発者にとって非常に有用な情報源となっています。マニュアルページは、システムの機能やコマンドの詳細な解説を提供し、問題の解決やコマンドの適切な使用方法を理解するのに役立ちます。

コマンドの主なオプションと説明

以下の表に「man」コマンドの主なオプションとそれぞれの説明をまとめます。

セクション

以下にセクションとその内容を表にまとめます。

　これらのセクションは、LinuxやUnixシステム上で「man」コマンドを使って特定の情報を探す際に役立ちます。セクション番号を指定することで、特定の領域に関連するマニュアルページを参照できます。

コマンドの使用例と解説

１．マニュアルページを表示する

$ man ls

　これにより、「ls」コマンドのマニュアルページが表示されます。マニュアルページはテキストベースで表示され、矢印キーを使用してページをスクロールし、「q」を押すことで終了します。

LS(1)                          ユーザーコマンド                          LS(1)

名前
       ls - ディレクトリの内容をリスト表示する

書式
       ls [オプション]... [ファイル]...

説明
       FILE   に関する情報を一覧表示します  (デフォルトは現在のディレクトリ)。
       -cftuvSUX                         または                         --sort
       が指定されない限り、要素はアルファベット順で並べ替えられます。

       長いオプションに必須の引数は短いオプションにも必須です。

       -a, --all
              . で始まる要素を無視しない

       -A, --almost-all
              . および .. を一覧表示しない

       --author                                                             -l
              と合わせて使用した時、各ファイルの作成者を表示する
 Manual page ls(1) line 1 (press h for help or q to quit)

２．キーワードに関連するマニュアルを表示する

$ man -f ssh
ssh (1)              - OpenSSH SSH client (remote login program)

　’ssh’ というキーワードに関連するマニュアルページが表示されます。このオプションは指定されたキーワードに関連するマニュアルを検索します。

３． 特定のセクションのマニュアルを表示する

$ man 5 passwd

　passwdコマンドの第5セクションに関連するマニュアルを表示します。セクション5はファイルやフォーマットに関する情報を含んでいます。

PASSWD(5)                     File Formats Manual                    PASSWD(5)

名前
       passwd - パスワードファイル

説明
       passwd     ファイルには各ユーザアカウントの様々な情報が記録されている。
       書かれているのは次の通り。

            ログイン名

            暗号化されたパスワード (無いこともある)

            ユーザ ID 番号

            グループ ID 番号

            ユーザ名またはコメントのフィールド

            ユーザのホームディレクトリ

            ユーザのコマンドインタプリタ

 Manual page passwd(5) line 1 (press h for help or q to quit)

　「man」コマンドを使用することで、システム内のコマンドや機能に関する詳細な情報を閲覧できます。これは特に、コマンドの使用方法やオプション、詳細な動作について理解を深めたいときに重宝します。