
【Linux入門】chown コマンド:所有者と所有グループの変更
コマンドの概要
chown
(CHange OWNer)コマンドは、指定されたファイルやディレクトリの所有者と所有グループを変更するために使用されます。基本的な使用法は以下のとおりです。
chown [オプション] 新しい所有者[:新しい所有グループ] ファイル/ディレクトリ
コマンドの主なオプションと説明
オプション | 説明 |
---|---|
-c | 変更が行われた場合にメッセージを表示する。 |
-h | シンボリックリンクの所有者を変更する。 |
-R | ディレクトリを再帰的に変更する。 |
- f | エラーメッセージを表示しない。 |
-v | コマンドの実行状況を表示する。 |
コマンドの使用例と解説
1.所有者を変更
'file1' の所有者を 'newowner' に変更します。
# chown newowner file1
2.所有者と所有グループを変更
'file2' の所有者を 'newowner' に、所有グループを 'newgroup' に変更します。
# chown newowner:newgroup file2
3.シンボリックリンクの所有者を変更
'symlink1' というシンボリックリンクの所有者を 'newowner' に変更します。
# chown -h newowner symlink1
4.ディレクトリを再帰的に変更
'directory1' 以下のすべてのファイルとディレクトリの所有者を 'newowner' に、所有グループを 'newgroup' に再帰的に変更します。
# chown -R newowner:newgroup directory1
5.変更が行われた場合にメッセージを表示
'file3' の所有者と所有グループを変更し、変更が行われた場合にメッセージを表示します。
# chown -c newowner:newgroup file3
6.エラーメッセージを表示しない
以下のコマンドでは、'file1' の所有者と所有グループを 'newowner' と 'newgroup' に変更しますが、もし変更が行われなかった場合でもエラーメッセージを表示せずに終了します。
# chown -f newowner:newgroup file1
7.コマンドの実行状況を表示する
「-v」オプションは、chownコマンドを実行した際に変更されたファイルやディレクトリの詳細な情報を表示するオプションです。通常、chownコマンドは変更が成功した場合には何も表示されませんが、-vオプションを使用すると変更が行われた際に詳細なメッセージが表示されます。
# chown -v newowner:newgroup file2
このコマンドでは、'file2' の所有者と所有グループを 'newowner' と 'newgroup' に変更し、変更が成功した場合に変更内容の詳細なメッセージが表示されます。
まとめ
chown
コマンドはファイルやディレクトリの所有者や所有グループを柔軟に変更するための強力なツールです。