【Linux入門】cut コマンド:指定した一部分の切り出し

コマンドの概要

 cut コマンドは、テキストファイルから指定したフィールド(列)を抽出するためのコマンドです。通常、テキストファイルの各行を指定した区切り文字に基づいて列に分割し、特定の列を抽出します。

主なオプションと説明

オプション説明
-fフィールドを指定して抽出 (1から始まる番号)
-d区切り文字を指定。デフォルトの区切り文字はタブ。
-c切り出す文字を指定する。
-bバイト単位で指定した位置から抽出
主なオプションと説明

コマンドの使用例と解説

1.基本の使用例

これは、'file.txt' ファイルからコンマで区切られた2番目と3番目のフィールドを抽出します。

$ cut -d',' -f 2,3 file.txt

2.バイト単位で抽出

これは、'file.txt' ファイルから1から5バイト目までのデータを抽出します。

$ cut -b 1-5 file.txt

3./etc/passwd ファイルからユーザー一覧の出力例

 このコマンドは、'/etc/passwd' ファイルからコロンで区切られた1番目のフィールド(ユーザー名)を抽出し、ユーザー一覧を表示します。

cut -d: -f1 /etc/passwd


/etc/group ファイルからグループ一覧の出力例

'/etc/group' ファイルは通常、以下のような形式でグループ情報を格納しています。

$ group_name:password:GID:user_list
  • group_name:グループ名
  • password:パスワード (通常 x または * が表示される)
  • GID:グループID
  • user_list:グループに所属するユーザーのリスト

例えば、以下は '/etc/group' ファイルの一部です。

wheel:x:10:root,user1,user2
staff:x:50:user3,user4

 上記の例で、「cut -d: -f1 /etc/group」 を実行すると、グループ名が抽出され、次のように表示されます。

$cut -d: -f1 /etc/group
(略)
wheel
staff
(略)

まとめ

 このようにして、cut コマンドを使用して '/etc/group' ファイルからグループ名を抽出することができます。必要に応じて、他のフィールドも同様に抽出できます。