
【Linux入門】/tmp や /var/tmp ディレクトリ
/tmp ディレクトリの概要
概要
'/tmp' ディレクトリは、一時ファイルが格納されるためのディレクトリです。このディレクトリはシステムの再起動時にクリアされ、一時的なファイルやデータを保存するために使用されます。このディレクトリは、システムによって自動的に削除されます。削除されるタイミングは、クラウド環境のOSやバージョンによって異なります。
アクセス権
通常、'/tmp' ディレクトリは全てのユーザーが読み書き実行の権限を持っています。これは、一時ファイルを作成・利用するために、誰でもアクセスできるようにするためのものです。
/var/tmp ディレクトリの概要
概要
'/var/tmp' ディレクトリも '/tmp' と同様に一時ファイルを格納するためのディレクトリです。ただし、こちらはシステムによって自動的にクリアされない点が異なります。永続的な一時ファイルの保存に使用されます。
アクセス権
'/var/tmp' ディレクトリも通常は全てのユーザーが読み書き実行の権限を持っています。永続的な一時ファイルを保存する場合にも利用されるため、必要に応じてアクセス権を適切に設定することが重要です。
スティッキービットについて
概要
スティッキービットは、ディレクトリに対して設定される特殊なアクセス権の一つです。通常、ディレクトリには、そのディレクトリ内のファイルを削除できる権限が必要ですが、スティッキービットが設定されたディレクトリでは、ファイルの所有者のみが自分のファイルを削除できます。
利用ケース
複数のユーザーが共有するディレクトリ(例: '/tmp')では、誰でもファイルの作成・削除ができるため、第三者が他のユーザーのファイルを勝手に削除する可能性があります。スティッキービットを設定することで、ファイルの作成は誰でも可能ですが、削除はファイルの所有者のみが許可され、他のユーザーが不正に削除することが防がれます。
スティッキービットの設定方法
スティッキービットを設定するには、以下のようにコマンドを使用します。
$ chmod +t /path/to/directory
このコマンドでディレクトリにスティッキービットが設定され、適切なアクセス制御が行われます。