ユーザーとグループの管理1

ユーザーの作成とパスワードの設定

 ユーザーを作成するには、useraddコマンドを使用しますが、このコマンドはrootユーザーで実行する必要があります。

新しいユーザーを作成して、パスワードを設定するには以下の手順で行います。

$ su - #rootユーザーに切り替えます
パスワード: #rootユーザーのパスワードを入力します
# useradd user02  # 'user02' ユーザーの作成とホームディレクトリの作成
# passwd user02   # 'user02'のパスワードの設定
[root@localhost ~]# passwd user02
ユーザー user02 のパスワードを変更。
新しいパスワード: #'infr@l1nux!'とパスワードを入力します
新しいパスワードを再入力してください:
passwd: すべての認証トークンが正しく更新できました。

 新しいユーザーを作成するとホームディレクトリも自動的に作成されます。上の例では user02 ユーザーが作成され、ホームディレクトリ ‘/home/user02’ が自動的に作成されます。

自身のパスワードの設定

自分自身のパスワードを変更するには、passwdコマンドを使用します。

このコマンドを実行すると、新しいパスワードを入力するように求められます。

$ passwd
ユーザー user01 のパスワードを変更。
user01 用にパスワードを変更中
現在の UNIX パスワード:
新しいパスワード:

パスワードの変更が拒否される例

 パスワードを変更する際、システムポリシーにより拒否される場合があります。例えば、パスワードが簡単すぎたり、以前のパスワードと類似していたりする場合に拒否されます。

新しいパスワード:
よくないパスワード: このパスワードは過去に設定されたものと同じです。
新しいパスワード:
よくないパスワード: このパスワードは古いパスワードと似すぎています。

ユーザーの削除

ユーザーを削除するには、userdelコマンドを使用します。

# userdel user02  # ユーザーの削除
# ls /home
user01  user02

 このコマンドはユーザーをシステムから削除しますが、ユーザーに関連するファイルは削除されません。’/etc/paawd’ のユーザーエントリは削除されますが、’/home’ 内のホームディレクトリをはじめ、メールスプールやその他のファイルシステム上にあるファイルは手作業で削除する必要があります。

 ホームディレクトリが不要な場合、’rm’ コマンドで削除します。コマンド実行後、隠しファイルやディレクトリがあるため、以下のようなメッセージが表示されますが、すべて ’y’ と入力することで削除できます。

# rm -r /home/user02
rm: ディレクトリ `/home/user02' 配下に入りますか? y
rm: ディレクトリ `/home/user02/.mozilla' 配下に入りますか? y
rm: ディレクトリ `/home/user02/.mozilla/extensions' を削除しますか? y
rm: ディレクトリ `/home/user02/.mozilla/plugins' を削除しますか? y
rm: ディレクトリ `/home/user02/.mozilla' を削除しますか? y
rm: 通常ファイル `/home/user02/.bash_logout' を削除しますか? y
rm: 通常ファイル `/home/user02/.bash_profile' を削除しますか? y
rm: 通常ファイル `/home/user02/.bashrc' を削除しますか? y
rm: ディレクトリ `/home/user02' を削除しますか? y

ユーザーとホームディレクトリの削除

 ユーザーのホームディレクトリを削除するには、「-r」オプションを使って userdelコマンドを使用します。ユーザーに関連するファイルであるメールスプールなども消去されます。

# userdel -r user02  # ユーザーとホームディレクトリの削除

 このコマンドはユーザーとユーザーのホームディレクトリを再帰的に削除します。注意して使用してください。